ファッションや車を引き合いに出すまでもなく、今やエコロジーやサステイナブルへの取り組みは時計にも喫緊の課題だ。
むしろいつも身近にあるからこそ、その意識を持ち続け、腕元で未来への正しい時を刻むのである。
パートナー企業との協業で誕生したまったく新しいリサイクル素材
PANERAI
パネライ/ルミノール マリーナ eスティール
「ウォッチズ&ワンダーズ 2021」のパネルディスカッションで、サステイナブルへの取り組みについてのメインスピーカーのひとりとして参加したのがパネライ。
ブランドを代表する「ルミノール マリーナ」をベースにした新作の構成部品は、時計の総重量(152.4g)の58.4%に相当する89gにリサイクルベースの素材を採用した。ケースとダイヤルには新たに開発したeスティール素材を用い、リサイクルPETベルトを装備する。
ダイヤルに堂々と記されたこのeスティールの製造は、あらゆる生産工程で複数のパートナー企業との連携が必要で、そこにはこれまで時計産業とは協業のなかった企業もあり、今後もまったく新しい技術が生まれる可能性を多く含む。それは未来への道筋になるかもしれない。
可能性が広がるバイオ素材×セラミックス
SWATCH
スウォッチ/ビッグボールド バイオセラミック
2/3がセラミックス、1/3がバイオ由来のプラスチックで構成されたバイオセラミックを採用。弾力性と耐久性を備え、シルクのような手触りを併せ持つ。
さらにベルト、ガラス、ループにもバイオ由来のプラスチックを使用。量産される製品における取り組みは影響力も大きく、技術開発や社会的認知でも期待が高まる。
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