アラフォーでも、やればやるほど成長できる
一般的な印象として、長距離ランナーには謙虚でストイックな人が多い。その点を差し引いたとしても、非常に柔和な雰囲気で、ガツガツしていないにもほどがある軍記さん。走るモチベーションはどこから来るのだろう。
「それはもう単に、走ることが好きだということに気がついたからだと思います。上手くいかないことも多々ありますが、トータルで考えると、トレーニングをやればやるほど伸びていくなと。
昨日つらかったことが、今日は少し楽にこなせるようになっていて、苦しいの先に楽しいが待っているのだと気がつきました」。
「ただ走るだけのシンプルなスポーツですが、単純な行為だからこそ深みを感じます。日々、パワーアップを実感できることが楽しいのかもしれません。アラフォーと言われる年齢になって久しいですが、それでも成長していけることがあるのだなと」。
敏捷性や瞬発力が要求されるサッカーやフットサルでは、年を重ねてもずっとプレーヤーを続けることは難しい。でもマラソンは、中年と呼ばれる歳になってもまだまだプレーヤーでいられる。その点も魅力だという。
「この歳になると、もうサッカーは上手くはならないので(笑)。余暇としてやっているのにも関わらず、いいゲーム、いいプレーができないと、結果的にストレスを抱えたまま帰路につくなんてことも珍しくありません。
その点、ランニングはやり遂げたあと、つらさから解放されたあとの達成感や満足感が毎回味わえますし、どんどん走れるようになっていきます」。
「最近はランニングを通して知り合う人にも興味が出てきました。ニコアンド等を手掛けているアダストリアが、「ヌメラルズ」というスポーツに根差したレーベルを立ち上げているのですが、その社内ランニングチームである「ヌメラルズ ラン チーム」のメンバーと一緒に走ることが多いですね。
走歴や走力が同じくらいの人が多いので、仲間でもありライバルでもあるような関係かもしれません。どんなレベルでも自分なりに追い込むことができるアクティビティなので、走ることに打ち込む人たちの姿勢は刺激に満ちています」。
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