「何があっても毎朝運動する」がマイルール
これまで本連載に登場してくれたランナーの中でも、屈指のアスリート志向を持つ松永さん。社会人デビューでここまでハマったワケを聞いてみた。
「やっぱりロジカルなところが面白いですよね。結果が良かったときも悪かったときも、必ず理由がある。トレーニングの量、質、休養など、多くの要因が複雑に絡まっていて、それらがうまく噛み合わないと、結果につながらない。そういう意味では、仕事に通じる部分もあると思います」。
もちろん、シンプルに体を動かすことが好き、というのもある。毎日平均して8kmくらい走り、それに加えて健ちゃん練や、ランニングサイエンスラボでの低酸素ランニングマシーン、およびウエイトトレーニングなどでメリハリをつけている。その中で決め事にしているのが、毎朝必ず体を動かすことだ。
「朝起きたら必ず近所をジョグするようにしています。あまりにも二日酔いがひどい場合は散歩です。
朝に外の空気を吸うだけで、初めの何十歩かはツラいんだけど、次第にいろんなことが頭を巡り始めて、フィジカルもメンタルも良い具合に転がり出してくれます。
例えば『昨日の自分はこうだったな』とか『あんな言い方しちゃったけど、いきすぎていたかな』とか、意識をポジティブに変換できるんです」。
そんな松永さん、今後の目標は?
「遠くないうちにフルマラソンでの2時間35分切りを達成したいと思っています。福岡国際マラソンという超トップレベルの大会があって、今年度末で惜しまれながら幕を閉じてしまうんですけど、その参加資格が2時間35分以内なんです。
今からだと実質エントリーには間に合いませんが、市民ランナーのひとつの指標なので、たとえ大会がなくなったとしても、この記録はクリアしておきたいですね」。
昔ながらの長距離ランナーのパブリックイメージとは一線を画す健ちゃん練&松永さん。
走力のレベルが高いだけでなく、走るときのコーディネイトやギア選びにも独自のスタイルを持っている。そのあたりの話は後編で。
RUNNER’S FILE 37 氏名:松永健士 年齢:38歳(1983年生まれ) 仕事:アパレル関連 本部長 走る頻度:毎日。月間走行距離で300kmほど 記録:フルマラソン2時間46分(2021年、なにわ淀川マラソン) |
連載「Running Up-Date」一覧へ「Running Up-Date」ランニングブームもひと昔まえ。体づくりのためと漫然と続けているランニングをアップデートすべく、ワンランク上のスタイルを持つ “人”と“モノ”をご紹介。街ランからロードレース、トレイルランまで、走ることは日常でできる冒険だ。
上に戻る 礒村真介(100miler)=取材・文 小澤達也=写真