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本気でやるからこそ、エキサイトできる

健ちゃん練は主に週1回、平日の夜、陸上トラックなどに集まり、インターバル走など強度の高い練習を行っている。その内容は松永さんが目標とするレースから逆算して、その時期に必要としているメニューを実施するというもの。
「ゼーハーすることが好きかと言われれば、もちろんそんなことはありません。ランニングはあくまで“遊び”。でも、本気で遊ぶからこそ、心から楽しめるんです。
走るというスポーツはわかりやすく自分を追い込めますよね。30代後半になった今でもそれができているってことが、少なくともフルマラソンの距離なら『まだまだ速くなれる』という感覚を持てることにつながっていると思います」。
健ちゃん練
健ちゃん練のメンバーと、河川敷のランニングコースにて。
遊びと言い切りながら、いや遊びだからこそ、本気でランニングに打ち込む松永さんのまわりには、魅力的かつ個性的なランナーが自然と集まってくる。
「ランニングサイエンスラボというランニングジムに通っているのですが、そのスタッフである元実業団選手や、箱根駅伝のスター選手だったトレーナー陣が練習に来てくれるようになって、そこから陸上選手の人脈も広がりました。
メニューのアドバイスをもらったり、ペースメーカーをお願いしたりと、贅沢な環境ですよね」。
健ちゃん練
参加費が発生するような練習会ではないし、もちろん強制されるものでもないが、毎回15名前後のメンバーが参加するなど出席率、モチベーションともに高い。
「まず、走力の面で尊敬できるというのが前提ですが、それ以上にキャラクターを重視します。良い人かどうか、というより、波長が合うか、ですね。
仕事でなくプライベートでつながっている集団だからこそ、人間関係が大事。ただただ本気で遊びたいだけなので、チーム内で気を遣うのはイヤですよね(笑)。
健ちゃん練のメンバーはひとつのファミリーのような存在になっていますが、だからこそ、お互い負けたくない。なかには箱根ランナーだったメンバーもいますが、そんなヤツらと一緒に走れる場だからこそ、自分のスタンダードを引き上げられるんです」。


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