「今日の朝だよ。カッツの吊り込みをやってもらったの。ここにあるとないとじゃ、気持ちが全然違う。この画が目の端に入ってくるだけで、ずっと気分高くいられるんだよね」。
フォトグラファーであり、ファッションブランド・マディソンブルー副社長の地主 晋さん。彼の自宅にうかがったのは、アレックス・カッツの画が運び込まれた当日。
ダイニングテーブル脇の白壁に、幅203cm、縦91cmの大きな作品が横たわる前で、顔がほころぶ地主さんの表情が印象的だ。
地主さんがご夫婦で大好きだというアレックス・カッツはブルックリン生まれの画家。アメリカン・ポップアートの先駆者で、透き通るような色使いが印象的だ。その作品を日常に置くために、前面アクリルには映り込みと紫外線を防ぐ特別加工を施したものを選んだ。
アートを興味はあっても、購入することに一歩を踏み出せない人がいれば、ぜひ、地主さんの暮らしぶりを覗いてほしい。なぜ、アートが必要なのか? という問いに対するひとつの答えがここにある。
2/4