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2021.06.15

あそぶ

スタッフ厳選!世界的サーフィン誌「ザ ・サーファーズ・ジャーナル」のベスト記事5選

創刊号から30.1号までの総数は154冊。時間の経過とともに味わいが増していく「ザ ・サーファーズ・ジャーナル」に掲載されたタイムレスな写真とストーリー。
そのすべての中から、編集に携わる制作者たちに最も印象深かった記事を選んでもらった。
 

生ける伝説に学ぶサーファーとしての在り方

制作者たちが厳選!世界的サーフィン雑誌「THE SURFER’S JOURNAL」ベスト・アーティクル
Volume 1 No.1「ミッキー・ムニョスの家へようこそ」& Volume 30 No.1「ミッキー・ムニョスにドロップイン」
創刊者、元編集長(1992〜’98年)
スティーブ・ペズマンさん
カリフォルニア州生まれ。世界初のサーフィン雑誌「サーファー」の2代目編集長を務める。その後1992年に「ザ ・サーファーズ・ジャーナル(TSJ)」を創刊。サーフィンが持つ本質的な豊かさを人々に伝えるために生涯をかけて尽力している。
 
今まで発刊してきたTSJの中からお気に入りの記事をひとつだけ選べと言われたら、私はふたつあるミッキー・ムニョスのいずれか、あるいはふたつともを選びたい。これらの記事には、サーフ界を切り拓いてきた彼の住まいの様子がうまく捉えられている。
ミッキーと妻のペギーは海岸で拾ってきたさまざまなガラクタで家やクルマを装飾するのが好きだ。彼らの住み処を訪れてそのコレクションを眺めていると、サーフィンに関する彼の思想があらゆるものに反映されていることに気付く。
ミッキーが過ごしてきた人生も同じくにぎやかなものだった。そう、彼の頭の中と同様に。ミッキーが波に乗るとき、そこにエゴは存在しない。決して流れに逆らわず、芸術的で、すべてがシンプルに表現されたサーフィン。それが彼のすべてだ。
しかしミッキーの存在意義はそこまでシンプルではない。彼のような存在は地球上にひとりしかいない。これほどまでに力強く長い人生を生き、これほどまでに一貫して海とともにある人生を追求してきた老練なサーファーを私はほかに知らない。
彼の生きざまこそが、サーフィン人生のひとつの定義なのだ。
 

もはや学術レベルのサーフィン考察

Volume 1 No.3「フマリウ チュマッシュ族の呪いの再考」
クリエイティブ・ディレクター、元編集長(1999〜2020年)
スコット・ヒューレットさん
カリフォルニア州生まれ。ロングボードの専門誌「ロングボードマガジン」で編集長を務めたのち、「ザ ・サーファーズ・ジャーナル」の編集長に就任。ジェフ・ディバインの写真集など、サーフィンのアートブックの著者としても知られる。
 
クレイグ・ステイシックIIIによる革新的な記事。もともと「サーファー」に掲載された記事にジャーナリストである本人が加筆したもので、さまざまな要素が多次元的に編み込まれている点が注目に値する。
まずはステイシックのトレードマークとも言える大陸発見前の祖先への敬意が表されたタイトルからして興味深い。そうかと思うとマリブの歴史やカタログ的要素も登場、地球レベルの遺伝子混合についての考察やサーフボードの探究もある。
さらにはサーフィンのパフォーマンス向上への評価や巧緻な文化批評、有名なサーファーたちへのあからさまな批判など、サーフィンにおいてここまで学究的な仕事を成し遂げられるのは世界広しと言えど彼しかいないと断言できる。
丹念に集めたアーカイブと丁寧な図解によって構成されたこの記事はヒップでニュアンスに富み、それこそ研究に値するサーフカルチャーの総合的教科書として機能している。
これを読んで内容を理解できたのなら、あなたもカリフォルニア流サーフィンの知の道に足を踏み入れたということになる。それは単なるサーフヒストリーの勉強ではなく、あなたの感性をシェイプしてくれる道標になるはずだ。


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