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■「魔法の絨毯」で、ゆったり京都を巡る

一方のDSは、1955年のパリモーターショーで初めえて披露されると、誰もが大絶賛した車。発表当日だけで1万2000件も注文を受けたという。
その「未来からやってきた乗り物」感は訪れた人々に大きな衝撃を与え、ジャーナリストたちは「時代より10年進んだ車」と書き立てた。というか、66年経った今でもどこか未来的なデザインだ。
ヘッドライトはステアリングに連動し、首を振って進行方向を照らす。レンタルできるのは2.3Lエンジンを搭載した「DS23」。
DSは見た目だけでなく、機能も遙かに進んでいた。中でも「ハイドロニューマティック・サスペンション」と呼ばれる独自の足回りは、「魔法の絨毯」と評された。
誰ひとり魔法の絨毯になんて乗ったことがないのに、そう書きたくなるほど極上の乗り心地なのだ。
こちらも一本スポークステアリングだが、注目は足元。アクセルペダルの隣にある「丸い玉」がブレーキだ。DSも借りる際にしっかりレクチャーを受けるようにしよう。
オープンカーやワゴン、大統領専用車なども作られた。写真では後輪がほとんど見えないが、エンジンをかけるとボディがムニュニュとせり上がる。
利用料金は2CVが1万6800円/1日、DSが2万8000円/1日。1泊2日や2泊3日プランもある。
2CVとDS。こんな旧車で京都を巡れば、雰囲気ある古都の街並みに、よりしっぽりと浸れるはず。どうせ区レンタカーを借りるなら、ドライブ自体を“アクティビティ”としてより京都を楽しめるこんな選択肢は大いに有りだ。
[問い合わせ]
アウトニーズ
www.auto-needs.com
籠島康弘=文


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