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16年目の表参道ヒルズが抱く野望とは?

編集部 最後に、ズバリ今後の野望を聞かせてください!

荒川 いろんなイベントを仕掛けたいですね。例えば、以前のモリハナエビルの地下にあった、アンティークマーケットを歴史ある場所で提案してみたい。朝市、蚤の市とか……街全体がマーケットになるイメージです。
編集部 それは楽しそう!
荒川 もっと踏み込んで言えば「歩行者ファースト」の街に進化・新化させたいです。
編集部 「歩行者ファースト」といえば、開業間もない頃に見た、ファサード一面にジュリアン・オピーの作品を使ったイベントを思い出します。現代アートが歩行者の風景とひとつになっていましたよね。
ジュリアン・オピーの作品が、街ゆく人たちとシンクロする作品。
荒川 そうですね。「歩行者ファースト」の進化・新化とはつまり、ストリートカルチャーの“深化”であり“清化”と言うこともできます。
編集部 “清化”(しんか)?
荒川 神宮の森の前にあるこの街が、もっと清らかで美しい場所でもあるように。そうした活動を推し進めていきたいですね。
編集部 エキサイティングでクリーンで、環境にも優しい。それが、16年目の表参道ヒルズが目指す姿なんですね。
荒川 およそ100年前、神宮の森を作った先人たちはきっと未来を想像したと思います。ならば、私もできることを精一杯やっていきたい。この素晴らしい街を10年後、20年後、そして100年後、ずっとファッションの街であるために。この素晴らしい欅並木をずっとずっと残していくために。
 
安部 毅=文


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