シンプルゆえの、高い自由度
『消費者のニーズに応える、よりよい商品を適正な価格にて提供することによって、社員の豊かな生活を築き社会の発展に貢献する。その手段として社会に役立つ用品を開発・製造する』
これが尾上製作所が掲げる経営理念である。
彼らのものづくりは、まさにこの理念を具現化したかのようで、どの製品も価格を見ると「え?」と2度見してしまうほどお手頃。
しかも、70年以上のノウハウに基づいた品質は折り紙付きだ。
価格を抑えられるのは、金型を使って大量に生産できるからこそだ。
しかし裏を返せば、金型を作るための初期投資は高くつくし、大量に生産した製品を売り切ることが前提の価格設定と言える。
そのため、彼らは常に世の中のリサーチを欠かさない。ユーザーのニーズには、特に敏感であり続けなければならない。
無骨でシンプルなデザインと設計の製品が多いのは、こんな背景が影響しているのだろう。
シンプルな提案だからこそ、多彩な使い方ができる自由度がある。
現在は「薄いは正義」、「脱、車載テトリス」をテーマに掲げて、製品開発に取り組んでいるそうだ。
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