Day 18 WED.
三人寄れば文殊の知恵……にならないこの3人。意見が一向にまとまらず
心理学では「3人の人間関係はこじれやすい」といわれる。理由は3人のうち2人だけが仲良くなりがちで、1人が疎外感を覚え、いつのまにか疎遠になってしまうから。これは音楽グループなどでもよく見られる傾向だ。
ただ、新たに結成されたこのチームの場合はそれ以前の問題のようで……。この日はマーシーのオフィスで初めてミノリを交えて軽い打ち合わせをしたものの、ユースケとマーシーの意見がやはりまとまらない。
「雰囲気が和やかになれば」と気遣ったユースケは1階のラウンジで売っているブルックリン・ブルワリーのビールを差し入れたのだが、効果はイマイチ。
マーシーの格好は刺繍が入ったスキッパー襟のシャツにカラフルなボーダーのニットカーデという、オリエンタルなクリエイター風コーディネイト。一方のユースケはアメカジTにブレザー、チノというカレッジ風の着こなし。
『そもそもこのふたり、ファッションの嗜好もバラバラだし、まとまるわけない……』とミノリもどっちらけ。「おい、もうやめろって。何本飲む気だ⁉」「飲まないでやってられっか!」。マーシーとユースケが気付いたときには、もうミノリの姿は見当たらなかった。
ユースケの着回しアイテム【D】清涼素材が使われた今どき紺ブレの決定版
ワイドラペルの紺ブレのハイライトはカシミヤ混ウールのトロピカル素材。軽く通気性に優れ、ハリのある生地はシワにも強い。アームホールが大きいため、レイヤードもしやすい。4万1800円/ワーダー(デザインワークス 1965 トウキョウ 03-3406-7669)
【L】着込むほどに味わいを増す天竺コットン
稀少な旧式ローゲージ編み機で編まれたウェアハウスの定番ボディがポイント。ムラ糸で編まれた生地は着込むほどに、シャドーボーダーと呼ばれる独特の陰影が生まれる。7150円/ウェアハウス×ビームス プラス(ビームス プラス 原宿 03-3746-5851)
【Q】コーデの主役を張れる2タックのワイドチノ
深めの股上やツータックのデザインが存在感を放つワイドチノ。両サイドのベルトでウエストの調節が可能だ。高密度に織り上げられたチノクロスが見せる、味のある風合いもポイント。2万900円/MHL. 03-5467-7874
マーシーの着回しアイテム【3】なんとカシミヤ100%! 大人カジュアルの最終兵器
ロング丈のニットカーディガンは、カシミヤならではの上品な発色でボーダー柄が抜群の存在感を放つ。ボリューム感のあるショールカラーも首回りの優雅なアクセントにひと役買ってくれる。25万3000円/ジ エルダー ステイツマン(サザビーリーグ 03-5412-1937)
【9】パリの注目メゾンが生んだ“絵になる服”
飾らないストリートスタイルが人気のフレンチブランドから。開放的なスキッパー襟のプルオーバーは、フロントや肩などに刺繍された幾何学模様がエスニックなムードを醸し出す。7万5900円/イザベル マラン オム(イザベル マラン 03-5772-0412)
【17】自転車好き必見!ピストメーカーとのコラボ
ピストバイクブランド、リーダーとのコラボ作。ストレッチナイロンが使われたショーツは、片手で調節できるベルトや本体をバックポケットに格納できる仕様で使い勝手も◎。2万4200円/エイチアイピー バイ ソリード×リーダー(タトラスインターナショナル 03-5708-5188)
西崎博哉(MOUSTACHE)=写真(人物) 椙本裕子=写真(静物) 武内雅英=スタイリング yoboon(coccina)、古川 純=ヘアメイク 押条良太(押条事務所)=文 大関祐詞=編集・文 豊島、カーサベッラ=撮影協力