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2021.05.17

ファッション

90年代以降のナイキ「ダンク」の歴史を駆け足で。スニーカー好きが熱狂するワケを知る

「ナイキ名作スニーカー列伝」とは……
1980年代、スケートカルチャーとの出逢いをきっかけに新しいファン層を獲得したナイキの名作スニーカー「ダンク」
その人気はやがて、日本のファッションシーンにも浸透していく。

アメカジブームとともに復刻モデルの台頭


ダンクは、日本中を熱狂させたアメカジブームとも深い関わりを持っている。
1990年代に突入すると、ダンクはアメカジ好きを魅了する存在として、ヴィンテージ店やフリーマーケットで珍重されていった。その人気はリーバイスの501やゴローズのアクセサリー、レッド・ウィングのブーツなどに匹敵するほどだった。
ダンクがヴィンテージスニーカーとして存在感を高めた背景には、発売当時から生産終了まで、正規店での販売がなかったことも大きく起因している。
生産終了から十数年後、ひと目でそれとわかるカラーブロックに付加価値が生まれ、人気が爆発。実際、この頃はデッドストック、中古に限らず、ダンクを入手することは非常に難しかったのだ。
アトモスとのコラボ“ターミネーターカラー”は2000年に初登場。こちらの一足は、素材が異なる2017年バージョンだ。
そんななか、1999年に満を持して復刻モデルが登場。オリジナルカラーのほか、通称“裏ダンク”と呼ばれる逆パターンの配色を含めた全18色が発売となった。
ナイキのダンク発売当時のポスター。
ダンク発売当時のポスター。通称“裏ダンク”とは、スウッシュとボディカラーが逆になった配色のモデル。
それは、スニーカーフリークたちを大いに歓喜させたのだった。
人気のあまり幾度か再販された“バイオテック”と呼ばれる配色のシューズもこの時代に生まれた。
同年にヒップホップグループ、ウータン・クランのプロモーションから始まったコラボレーションも、ダンクにとって大きなターニングポイントであろう。各界のビッグネームが賛同し、ムーブメントを大いに盛り上げた。


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