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2021.05.14

ファッション

ナイキ名作スニーカー列伝「エア フォース 1」が街で憧れのスニーカーになったとき

ナイキ名作スニーカー列伝●スニーカー好きなら知ってるよね? ナイキの「エア フォース 1」「ダンク」「エア マックス」の歴代モデルやそれぞれの違い。ドキッ! 知らない? それはヤバい。なら、この特集を読みなさい。
ナイキ創業者フィル・ナイト氏の著書『SHOE DOG 靴にすべてを。』に記されているように、ナイキの栄光の歴史は、挑戦の連続から創られたものである。
そしてスポーツの発展に貢献する革新的なテクノロジーの開発とともにあった。
よく知る「エア フォース 1」とは少し雰囲気が違う。甲のベンチレーションもないし……その理由は後ほど。
1980年代、ナイキが注力したバスケットボールシューズの開発は、彼らを世界一のスポーツブランドへと成長させる足がかりとなった。
その皮切りとなったのが「エア フォース 1」だ。ナイキのアイコンとして親しまれる一足はどう生まれたのか? 時間を40年ほど巻き戻そう。

“ナイキ エア”を初採用したバッシュ

1978年に誕生したクッショニングシステム“ナイキ エア”。膜のなかに圧縮空気を注入した革新的なシステムを初めてバスケットボールシューズのソールに採用したのが、エア フォース 1だった。
当時の宣伝用ポスター。エア フォース 1に搭載した機能についての注釈が添えられている。
世に放たれたのは1982年。のちに「エア ジョーダン 2」のデザインも手掛けるブルース・キルゴア氏による先進的なデザインは、誕生から約40年経った今なお、スニーカーシーンの最前線に君臨し続けている。
大変貴重な「エア フォース 1」のプロトタイプ。この時点では甲のベンチレーションはまだ採用されていなかった。
今ではローカットのイメージが強いエア フォース 1だが、記念すべきファーストモデルは、白を基調にしたハイカット。
上質なレザーを採用したアッパーにはアンクルストラップを搭載。同心円を描く特徴的なアウトソールはナイキ エアとのコンビネーションにより、当時主流だったバルカナイズド製法のバッシュを性能面ではるかに凌駕した。
補強用のオーバーレイを排したヒールのデザインがシューズをソリッドな印象にしている点も、ファーストモデルの特徴として挙げられる。
エア フォース 1のファーストモデルが掲載されたカタログ
ファーストモデルが掲載されたカタログがこれである。この時点で既にデザインが完成されていることがわかる。
エア フォース 1への評価は高く、NBA選手を起用したプロモーションなども話題を集め、翌年にはローカットモデルが誕生した。
まさに順風満帆。と思いきや、エア フォース 1に存亡の危機が訪れる。
次作にあたるエア フォース 2の発表を控えていたためか、1984年に生産終了するという噂が囁かれたのだ。


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