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■ヨーロッパ製商用車のベストセラー
フォード トランジット

日本ではあまり見かけないが、ヨーロッパ製商用車のベストセラーと言えば、欧州フォードが手掛けるトランジットだ。
初めてトランジットの名を付けたバンが西ドイツで誕生したのは、1953年と歴史も古い。
ヨーロッパのトランジットのサイズはパネルバンで全長5531mm/5981mm/6704mmの3タイプ。一方アメリカのトランジットは約5560mm/6035mm/6703mmの3タイプとなる。
現行型は2013年に登場。ボディサイズはヨーロッパのパネルバンで3タイプがあり、3つ(前輪駆動/後輪駆動/4輪駆動)の駆動方式から選べる。
エンジンは出力違いで4種類の2Lディーゼルターボがあり、一部はマイルドハイブリッドシステムと組み合わされる。組み合わされるトランスミッションは6速MTと6速ATだが、後輪駆動には10速ATが用意されている。
低燃費走行や悪路走破などに対応した走行モードを任意で選べる機能を装備。ハンズフリーで停められる駐車支援システムや、後退時に他車や人などが近づいていないか検知してくれる機能も備わる。
ちなみにアメリカでは、ヨーロッパほど環境問題に厳しくないこともあり、3.7Lガソリンエンジンと3.5Lツインターボが用意されている。
ヨーロッパのトランジットはパネルバンか、2列目シートを備えたダブルキャブバンとなり、ミニバンやキャンピングカーは、ダウンサイジングされた派生モデルのトランジットカスタムが担っている。
欧州フォードで販売されているキャンパー、トランジットカスタムナゲット。
一方で、アメリカではフルサイズのモーターホーム用もある。
モーターホームの一例。北米ではフォード自体がこのようなパッケージを用意している。
車両サイズが全長5mを超えると日本では駐車場探しだけでも大変そうだけど、やっぱり憧れてしまう。
 
籠島康弘=文


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