「なぜか細いベルトしてさ」「ベルトの色に意味あったよね。赤だと『ケンカ買います』みたいな」「完全にヤンキー文化だわ」。
これがデニム話の面白さ。
モデルとして第一線で活躍を続けてきたユースケとマーシーが、子供のように素で盛り上がる。テーマに沿った話は大事だ。でもちょっと脱線した、いわば不要不急の話題こそ心の栄養なのである。
前編はこちら「デニムがカッコいいのは反骨心が透けて見えるから」
平山 誤解を恐れずに言えば、俺たちはもともとそこまでお洒落じゃないから。ただデニムに関しては、若い頃から本当に今現在まで、いろいろ試してきていると思う。
三浦 お洒落として初めてデニムをはいたのは、高校のときにサーフィンをやっている先輩が501をはいていたから。それに憧れたんだよね。藤沢に「シーガル」って店があって、古着の501が2000円台くらいだった。’80年代中頃の話。
平山 今日もいろんな501を持ってきているね。
三浦 何しろ「501はカッコいい」「501は間違いない」っていう刷り込みがあるから。俺たち世代は。
平山 俺たち世代は全員そう。フロントがジッパーじゃなくてボタンフライっていうのも、特別な感じがしてよかったんだよなあ。
三浦 そのあと20代中頃でダボパンね。みんな腰ばき。
平山 マジ? 20代で流行った?
三浦 カルバン・クラインのアンダーウエアを覗かせてさ。
平山 それもうちょいあとだって。20代後半。
三浦 いやいや。違う違う。俺がニュージーランド行く前だったから、20代中頃で間違いない。
平山 そりゃお洒落ピーポーだわ。
三浦 そう。サーファーは(トレンドを捉えるのが)早かったから(笑)。
平山 腰ばきは俺が(コレクションモデルとして)ヨーロッパを行き来してた後半時期、ドルチェ&ガッバーナのデザイナーのふたりがはいてて、カッコいいと思ってた。
三浦 デニムはファッションだけど、いろんなカルチャーの入り口でもあったんだよなあ。
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