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追い込むことで、ストレスが解消される不思議

転職して間もなく、毎日のように走り込むようになった澁谷さん。それまでの大手セレクトショップという安定した立場から、まだあまり知られていなかった小さなブランドへと加わったのだから、プレッシャーも相当なものだったはず。気付かないうちにストレスを溜め込んでしまっていた。
「ストレスを相殺するために、疲れている日でも走って体を追い込んでいたんでしょうね。そうこうしているうちにランニング自体も楽しくなり、走ることがすっかり日常の一部になりました」。
例えるならば風呂に入ることと一緒で、ちょっと面倒くさいけど、やっちゃえば確実に気持ち良い。
イールプロダクツ
「朝起きて雨が降ってると、走れなくてイヤなんだけど、心のどこかで『罪悪感なく休息できるな』と少しうれしい気持ちもある。ランニングとはそんな距離感の付き合い方なんです」。
ちなみに、いちばん走り込んでいた5~6年前は、月間で450kmもの走行距離を稼いでいたのだそう。
「同じアパレル業界にランニング仲間がいて、その人と一緒に盛り上がって、湘南国際マラソンで対決するのがお決まりでした。3時間1分のタイムが出たのも2014年の湘南国際マラソンです。
良きライバルがいて、ある程度のレベルまでは走った距離は裏切らないと言いますか、やればやっただけ結果が出て、速く走れる。楽しかったですね。当時は仕事も家庭もそっちのけで、走ることが生活の最優先事項でした(笑)」。


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