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ラストサムライならぬ、ラストサラリーマン!?


──転職について、何かアドバイスはありますか。
いわゆる“ブラック企業”は、これからもっと粗が出て淘汰されるでしょう。もっと言うと、ブラックまでいかなくても「アースセントリック(地球中心)」になっていなかったり、搾取体質が残っていたりする企業は、今は良くてもあと10年くらいでヤバくなります。
10年後に気付いて転職、と言っても年齢的に厳しいでしょう。まさに「君子危うきに近寄らず」ですね。
──これからは、どんな企業が人気になりますか?
環境や社会への意識が高い仕事は、若い世代の間ですでに人気が上がっていますよね。今の時代、給与が高い企業だからと言ってランキングには入らない。
身近なところだと、選挙の日は仕事を休みにするパタゴニアがそうです。会社のイデオロギーに共感する層がそこで働きたい、その会社の商品を買いたいという流れが加速します。
企業の業績が、何の積み上げで成り立っている数字なのかに注目することが大切です。
── 新しい世代のギャップが広がりそうですね。
めちゃめちゃ広がると思います。今の若い世代はいわゆる「デジタルネイティブ」です。デジタルを活用して、中間管理職より稼いでいる若者はいるし、人脈も広かったりします。
もちろん、仕事でのサバイバルスキルや、昔から世の中に受け継がれている理のようなものは上の世代から学ぶ意味はあります。ですが、かつてのような上司・部下の関係性ではなくなるでしょう。

── これからの時代、気に入られる上司とはどんなタイプですか?
ちゃんと下の世代からも学べる人でしょうね。それから、自分の胸襟を開かないとこれからの若い人はついていきません。「会社の決まりが〜」という建前はもう求心力にはならない。
ピラミッド型の組織ならその仕組みは成り立ちますが、これからのオルタナティブ世代はピラミッドからいくらでも抜け出せますから。
中間管理職の世代は危機感を抱いたほうがいいですね。風の時代はこれから200年続くのでまだまだ先の話だとしても、「ラストサムライ」ならぬ「ラストサラリーマン」が描かれる時代が来るかもしれません。
── ラストサラリーマンにならないためには?
今こそ主体的になって、狩人の本能を呼び起こしてください(笑)。城塞都市に守られていた時代は終わりです。何が正しいのか、自分は何がしたいのかを人に委ねているとセンサーがバグります。
かつてマンモスを倒していたマスキュリニティ(男らしさ)を呼び覚まして、どんな働き方を自分はしたいのか、そのためには何をすべきなのかを見極めて、風の時代をサバイブしていきましょう。


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