それでもやっぱりランが好き
自分にとってのランニングの手段と目的を整理した太郎館さん。現在はサッカーも定期的にプレーができる環境にあり、日々の移動は自転車を利用している。動ける体であり続けるための運動量は、十分に足りている。
では、走ることはいったん卒業したのか。というと、もちろんそうではない。
「週に1〜2回程度、自宅周りの5kmの定番コースがもっぱらですけど、やっぱり面白さの質が違うんですよね。走ることによるリフレッシュ効果というか、メンタル面での理由が大きいです」。
コーディネイターとして独立を果たし、いろいろと考えることもある。ランニング中は頭の中を整理する時間にもなる。
「ランニングっていろんな意味で自由なスポーツですよね。レースに出て記録を更新していってもいいし、コツコツ走って思考を整え、仕事のパフォーマンスアップにつなげてもいい。自分の場合はサッカーのため。いろんな目的があって、どういうスタンスで走ってもいいんですよね」。
「手軽なだけに間口も広いじゃないですか。それこそ、今は妻とも一緒に走っているんですよ。彼女は今まで運動らしい運動はしていなかったのに、ランニングは楽しいって。
サッカーだと誰かサボる人がいたらゲームが面白くないですけど、走るのは経験値やレベルが違ったとしても全然お構いなしで一緒に出来ますから。40歳過ぎから走り始めて、急に強くなる人もいたりしますよね。そういうのってなんかいいんですよ」。
ランニングクレージーじゃないからこそ、気付ける良さがある。あくまでフットボーラーを自認するけれど、それでも定期的なランニングは欠かせない。
ランナーだなんておこがましいと謙遜するけれど、いやいや、まさしく立派なランナーでしょ!
RUNNER’S FILE 31 氏名:太郎館季道 年齢:40歳(1980年生まれ) 仕事:コーディネイター 走る頻度:週1〜2回、5km程度 記録:フルマラソン3時間58分 |
連載「Running Up-Date」一覧へ「Running Up-Date」ランニングブームもひと昔まえ。体づくりのためと漫然と続けているランニングをアップデートすべく、ワンランク上のスタイルを持つ “人”と“モノ”をご紹介。街ランからロードレース、トレイルランまで、走ることは日常でできる冒険だ。
上に戻る 礒村真介(100miler)=取材・文 小澤達也=写真