モードブランドのデニムはどうだったのか?
時は再び2006年。当時のトレンドを牽引するモードブランドたちはどんなデニムを発表していたのか。「家族でドーモ コドモとモード」という企画を開いてみよう。
これは、家族でモードなブランドを着こなす提案をする企画で、よーく見ると「I ♡ DENIM」という言葉を見つけることができる。
アメカジをテーマにした特集の流れを受けて、この企画の主題もまさにデニムだったのだ。
当時の流行を牽引したデニムとはどんなものだったのかを振り返る良い機会でもある。先に進もう。
ボッテガ・ヴェネタ、ドルチェ&ガッバーナ、サンローラン、ディオールと名だたるブランドが。
それぞれのデニムを見てみると、やはり……。
太めの裾をクシュっと溜めて、トップスはタイトにまとめている。いやはや、やはり今とは対照的である。
スニーカーは不滅です
そして最後に比較したいのは、デニムと好相性の靴は何か、という話。答えを言うまでもなく、最愛の友はスニーカーであることは容易に想像できる。
「2006年5月号」には親子のカジュアルスタイルを考える企画があるのだが、そこでは「渋カジスニーカーの復権」として、デニムに合わせた着こなしを紹介している。
厳選されているスニーカーは、ヴァンズの「SK8-HI」、ニューバランス「M576」、コンバース「オールスター HI」に「ジャックパーセル」など往年のメンバー。
この顔ぶれは、「2021年5月号」のデニム特集に登場した、フリープランナー種市暁さんのコンバースや、ベドウィン&ザ ハートブレイカーズのディレクター渡辺真史さんの「エア ジョーダン」にも通ずるものがある。
これは、
[デニム×スニーカーの相思相愛の関係]は時代に左右されないことの証明だ。
「大きな違い」を生む「小さなこだわり」。だからデニムは面白い!
15年前のデニム特集と、最新のデニム特集を読み比べて見えてきたさまざまな違い。それは、裾幅やレングスなど、多くはちょっとしたことだった。しかし、この「微差」が、デニムスタイルにおいては「大差」となる。
だからデニムは奥深いし、面白いのだ。そして、これだから僕らは、デニムがやめられないのだ。オーシャンズはこれからも、デニムを追いかけ続けます!
安部 毅=文