さて、パールは?
さて、ここまではいわば中級だ。この先はアクセ慣れしている人にとっても初めての道かも。パールすなわち真珠である。
しかしながらファンタスティックマンのリングは、我々の持つパールのイメージを痛快なくらいに覆してくれる。複雑玄妙なその色こそ、脱色していない天然真珠そのままの色。なんとも男っぽい。
さて最後はニット。アイルランド人デザイナーのシモーン・ロシャとH&Mのコラボで、彼女が得意とする装飾のパールがネックラインに沿ってあしらわれる。まさにビッグチャレンジ。素朴な粗い編み地と可愛らしいパールのマッチは、意外と親近感が湧く。
ゴールド&パールを、六十の手習いならぬ四十の手習い。すすめる理由はそこに必ず新発見があるからだ。
清水健吾=写真 来田拓也=スタイリング 加瀬友重=文