往復100kmの通勤を楽しむために車を選んでいた時代
【写真16点】「ルノー・キャトルと過ごす心が快適な日常」の詳細写真をチェック 7台目の愛車となるニューカレドニアカラーのルノーキャトルを「初めて3年以上乗ることになる車です」と、小林さんは紹介してくれた。
これまで乗った6台は、いずれも3年以上乗ることはなかったと言う。
初めて車を買ったのは、自身のブランド「スロウガン」を立ち上げた30歳のとき。「それまで勤めていた会社のボスに、何がいいですかね、と尋ねたんです」。
彼のボスは“東京で最も美しいマルニ(BMW2002)を持つ男”と呼ばれていた。
古い車が好きだった小林さんは、マルニはさすがに無理だけど、ボスなら何か教えてくれるだろうと考えたのだ。すると「E30(BMW3シリーズ)くらいが、車格もサイズ的にもいいんじゃないの」と言われた。
こうしてネイビーの91年式BMW320の中古車から始まった小林さんの愛車遍歴。次いでBMW M3、メルセデス・ベンツAMG C32、同C43、同C55と目まぐるしく移り変わっていく。
当時は神奈川県の藤沢から都内へ通っていたため、年間の走行距離が約3万5000km。「2年で7万kmでしょ? 新車を乗り潰すのはバカらしいし、いつも中古車を2〜3年で乗り替えていました」。
1日約100km走るという通勤時間を楽しむために、運転して楽しい車ばかり選んでいた。
ところが通勤時間に空を見られるアトラクションを加えようと、屋根の開くBMW 335カブリオレに乗り換えたあと、都内に住むようになる。すると、「通勤距離が100kmから18kmに減り、しかも渋滞のために平均速度が20km/h前後になりました」。
こうなると「車の持っている性能の10%も使えない。高性能のパソコンでワープロを打つだけ、みたいな感じですよ。例えばC55のメーターは340km/hまで刻まれていたけれど、都内の渋滞ではまったく意味がない。BMW 335カブリオレも、燃費が約4km/Lでしたしね」。
3/4