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ネイティブアメリカンとの交流の歴史こそが、ペンドルトンの歴史でもある

ペンドルトン
1928年以降、ペンドルトンのアイコンとして使われてきたビジュアル、通称「フレンドリースコット」。
ペンドルトンといえば、なんと言っても独特のパターンデザインが印象的なブランドである。
この柄はネイティブアメリカンが伝統的に使ってきたパターンをベースに、川や山、土地をデザインしたもの。彼らの中に脈々と続く伝統や神話学がアイデアの起点となっている。
ネイティブアメリカンたちの嗜好するデザインや色使いへの理解を深めるため、創業当初はデザイナー自らがオレゴン北東部の部族とともに過ごしていたこともあったという。
ペンドルトン
森、川、動物、炎など、一つひとつのパターンの背景には、自然界のモチーフが隠されている。
こうして集められたアイデアは、伝統的な染色方法、紡績方法では再現できない鮮やかな配色や躍動的なデザインとして具現化された。深い理解を元に作られた高品質な生地は、当然ネイティブアメリカンたちに広く愛用された。
彼らの生活について書かれたある文献には、「子が生まれたときはペンドルトンのブランケットを贈り、結婚式では女性の身体にペンドルトンのショールを、男性にはローブを掛けて祈る」と記されている。
ちなみに現在は、創業当時から引き継がれるオリジナルの柄もあれば、新たにパターンアーティストと契約したり、オレゴンの風景がデザインソースになっているものまで、100種類以上のパターンが展開されている。


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