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2021.02.07

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東京の木で造られた東京生まれのクラフトジンが東京の自然を救う!

その土地で採れた原料で、その土地で造られた酒を、その土地で味わう――このうえなく贅沢な酒の楽しみ方である。
農業が盛んではない東京のような都会ではなかなか味わえない……が、そんな常識を「バス ラボ ジン(BATH LAB GIN)」が変えてくれそうだ。

“東京”を閉じ込めたクラフトジン

東京で採れた原料を使い、東京で造られたクラフトジン「バス ラボ ジン」。今回はヒノキを使用したが、サクラの木を使用したクラフトジンも世に送り出している。
ご存知のとおり、ジンはスパイスやハーブ、果実の皮など、ボタニカル素材をスピリッツに加えて作る蒸留酒。使用される素材の組み合わせの数だけレシピがあり、香りや味わいにはっきりとした個性が生まれる。
バス ラボ ジンは、ジンの必須スパイスとされるジュニパーベリーに加えて、東京都青梅産のスギやヒノキをメインに使用。そこにコリアンダーシードなどのスパイスやオレンジピール、レモンピールなどを加えてバランスを整えた。
ほかのボタニカルによるフルーティな香りの土台のうえで、スギのスパイシーな薫りと、ヒノキの包み込まれるかのような穏やかな芳香が交わる。それはまるで、多摩の豊かな自然で森林浴しているかのような爽やかさである。
 

メーカーの東京愛&職人魂に脱帽


このジンを手掛けたのは、東京都大田区に醸造所を構える羽田麦酒。2014年からクラフトビールを中心に小ロットのOEM生産を展開し、さまざまな原料を使った独創性のある製法に定評がある。
今回、ジンを作るにあたって彼らが掲げたテーマが「森と街」だ。
すべての美味しいドリンクに必要不可欠な「水」と、その水を育む「森」、そして、それらを人が住む「街」とを繋げ、東京の自然について考えるキッカケとなるような商品造りをしたい。バス ラボ ジンには、そんな地元愛と職人魂が込められている。
東京は今、林業の就業者が減ったことで森の手入れが滞り、優れた木が産出しにくい状況にある。背景には木材価格の低迷などがあるのだが、そのせいで若い森林が極端に減り、高齢の森林が増加。伐採・利用・植栽・保育という循環がストップし、豊かな森林が維持できなくなっているのだ。

東京の環境問題の解消にもつながる東京発のクラフトジンは、クラウドファンディング運営サイトの「ふぁんドリ」にて購入可能。ここで集まったお金は次なるクラフトジンの開発資金に当てる予定で、クラウドファウンディング終了後には直営店でも販売が始まるそうだ。
粋な江戸っ子たちよ。東京生まれのクラフトジンを堪能し、羽田麦酒という名の若い森林を育てようではないか。
 
[問い合わせ]
羽田麦酒
http://haneda-brewery.com
原嶋鉄人=文


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