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蓮村さんはウイスキー文化を広めるために始まった「秩父ウイスキー祭」の実行委員も務めている。専用グラスを購入すれば、首都圏の加盟店で1杯だけ無料で飲めるという試みだ。
今シーズンはコロナ禍のため、オンラインで開催。
なお、この日は、知人とともにこの店を訪れた京子さんを「お酒が好きみたいだし、面白そうな子だなと思って」スカウトした隼也さん(32歳)もいた。余談だが、彼が行きつけの「カウチ(kauti)」という池袋の美容室に京子さんも通うようになった。
同じ男性美容師に髪を切ってもらっている2人。
オーナーも「じつは僕もそうなんです」と言うと、女性客が「え、蓮村さん、美容室に行ってるんですか?」と大ウケしていた。
ちなみに、この店にあるいちばん高価なウイスキーは何かと聞いてみた。答えは「マッカラン1995」。
先ほどのテイスティンググラスで1杯8000円だという。
そろそろお会計をしようかとなったが、昼営業の開始とともにメニューに淹れたてのコーヒーが加わったことを思い出した。締めのコーヒー、いいではないか。1杯ください。
豆は京都の有名店、「王田珈琲専門店」から取り寄せている。
18時までは1杯455円、それ以降は500円となる。
なお、「王田珈琲専門店」は通常の約3倍の豆を使ってネルドリップ方式で淹れる店だ。
「お店としても個人的にもお世話になっている」京子さんは昨年7月に訪れた。
コーヒー専門店だが、ウイスキーや日本酒などもたくさん置いているという。
バーにしか見えない店内の写真。
最後に京子さんの近況を聞いた。
「あ、家で水餃子を作っていたとき、突然鍋のフタが爆発したんです。原因は不明ですが、ヒビが入っていたんでしょうか。とにかく、めちゃくちゃ焦りました」。
水餃子とともに廃棄することに。
というわけで、ウイスキーの品揃えもさることながら、スタッフの接客も見事なお店でした。京子さん、読者へのメッセージをお願いします。
「酔う」ためではなく「愉しむ」ためのウイスキーを提供してくれます。
 
【取材協力】
ジェイズ・バー(J’s Bar)
住所:東京都豊島区西池袋1-34-5 青井ビル2F
電話番号:03-3984-8773
https://twitter.com/malt_samurai
「看板娘という名の愉悦」Vol.138
好きな酒を置いている。食事がことごとく美味しい。雰囲気が良くて落ち着く。行きつけの飲み屋を決める理由はさまざま。しかし、なかには店で働く「看板娘」目当てに通い詰めるパターンもある。もともと、当連載は酒を通して人を探求するドキュメンタリー。店主のセンスも色濃く反映される「看板娘」は、探求対象としてピッタリかもしれない。
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石原たきび=取材・文


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