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■シロンで3億円、限定車は6億円!

2016年のジュネーブモーターショーでお披露目されたのがヴェイロンの後継車、シロンだ。ヴェイロンと同じ8LのW型16エンジンが搭載されたが、そこには大幅な改良が加えられていた。
ヴェイロンでは4気筒ごとにひとつのターボチャージャーを割り当てられていたのに対し、シロンでは8気筒ごとにツインターボが割り当てられた。
最高出力は1500psにまで引き上げられ、0→100km/h加速2.4秒、ヴェイロン16.4よりさらに早い最高速度420km/hに達した。
新車時価格は240万ユーロ(約3億円)。生産台数は500台(スペシャルエディション含む)と発表されたが、納車が始まる前に200台のオーダーが入ったという。
シロンの限定仕様車であるディーヴォの車両重量は、シロンと比較すると35㎏の軽減が図られているほか、ダウンフォースは最大90㎏増しとなっている。
2018年には40台限定の「ディーヴォ」が発表された。
車両価格は500万ユーロ(約6億円)だが、発表と同時に売り切れた。シロンがベースとなっており、パワートレインもスペックも同じだがエクステリアが大胆に変更され、走りの性質も異なるセッティングになっている。
アグレッシブなルックスに変更された目的も単なる格好良さだけではなく、強烈なダウンフォースを得るためで、サーキットでのハンドリング性能向上を重視している。
シロンとディーヴォのスピードメーターの目盛りは、ともに500km/hまで刻まれている。
また、足回りもベースのシロンよりも大きめなネガティブキャンバーを採用することで、グリップ性能の向上を図ったゆえに最高速度は380km/hに“抑えられて”いる。
最高速トライアルにヴェイロンと同じく専用の鍵を必要とするシロンと違い、ディーヴォにはそもそもトップスピードキーの設定がないのが特徴だ。
ハンドリング性能のために最高速度を犠牲にせざるを得なかったディーヴォ。その後、2019年には最高速度にこだわった限定車「スーパースポーツ300+」を30台限定で発表している。
スーパースポーツ300+。車名の「300+」は最高速度が300マイル(483km/h)オーバーであることを意味している。
最高出力を1600psにまで引き上げ、7速DSGトランスミッションのギア比を変更し、最高速度を引き上げるために前後バンパーの形状が見直され全長は248.9mm長くなっている。
そして希望するスーパースポーツ300+のオーナーには、エーラ・レッシエンのテストコースにて最高速トライアルを体験させてくれるというサービス付きだそうだ。新車時価格は350万ユーロ(約4億円)で、もちろん発表と同時に完売している。


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