共通の趣味が国内外の交友関係を広げてくれた
とはいえ、比較的シリアスに走っていた時期もある。
「ランナーなら一度くらいはフルマラソンに挑んでみようぜと、仲間内で盛り上がりまして。スタートするまでは、正直言って『イケるっしょ』と思っていました。ユルめのランニングが中心とはいえ、それなりに走り込んでいる自負がありましたから。
でもそれが大きな間違いで、初マラソンでは完全に打ちのめされましたね。後半になると脚が攣って何度も立ち止まってしまい、こんなにもツラいんだと」。
ゴール直後はもう二度とするものかという気持ちになったというが、まぁ無理もない。でも時間が経つにつれて、何だかスッキリしないことに気が付いた。このままじゃ終われない。
「くすぶってたんですよね。だからもう一回やってやろう、と。そこからは自分なりにマジに走り込んで、42.195kmでも最後までしっかり走り切れるようになりました。
タイムがどんどん良くなっていく感覚も楽しくって、それをレースで発揮するのがまた面白い。海外のレースにも参加するようになりました。自己ベストは韓国で走ったマラソンなんです」。
ソウルに行ったときはAFEのような現地のランニングクルーと一緒に走り、海外から来たランナーがAFEにジョインすることもある。東京の街を案内するのに、走ることほど適したことはない。逆もまた然りで、海外の街をよりリアルに体感できる。
「おかげで世界各国にラン友ができました。みんなのSNSを眺めていると、コロナ禍でもそれぞれのペースで走っていて、繋がってるなという感覚があります」。
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