アナログレコードのブーム真っ只中を経験したオーシャンズ世代なら、この写真を見ただけで、思わず懐かしさが込み上げてくるに違いない。
そう、昭和55年に日本コロムビアより発売された「GP-3」である。ポータブルレコードプレーヤーの草分け的存在で、石を投げればGP-3を持っている人に当たるくらい、爆発的ヒットを記録した銘機だ。
しかし、レコードプレーヤーの衰退とともに2000年代に生産を終了。それが最近、家電機器を手掛けるアナバスの手によって、GP-N3Rとして十数年ぶりに完全復刻を果たしているのだ。
ビジュアルは、オリジナルをそのまま継承したレトロなデザイン。
機能面では、レコード再生のモノラルカートリッジを、音質に定評のあるオーディオテクニカ製のステレオカートリッジ「AT-3600LA」へとアップグレード。さらに、回路や部品を最新技術のモノに置き換えることで、高音質化を実現した。
ほかにも使いたくなる仕様がいくつか。
一般的なレコードプレーヤーは水平な場所での再生しかできないなか、本製品は壁掛けや斜め置きにも対応。「レコードで聴きたいけど、プレーヤーを置く場所がない」という人にオススメである。
また、AC電源以外にも乾電池(単1形乾電池×6本)で使用できることも大きなポイント。キャンプなどのレジャーシーンでも活躍してくれそうだ。
7インチであれば、立て掛けての再生も可能。ストリーミングサービスに登録すれば、数千万もの曲を手軽に聴ける時代になった。しかし、GP-N3Rのようなレコードプレーヤーが放つ魅力は、今も全然色褪せない。
この完全復刻を機に、音楽の魅力を教えてくれたレコードへと原点回帰するのも悪くない。いろいろ落ち着いたら、宇田川町にでも行こっかな。
[問い合わせ]太知ホールディングス03-5846-7211
www.anabas.co.jp