当記事は「東洋経済ONLINE」の提供記事です。元記事はこちら。日本を代表する一部上場企業の社長や企業幹部、政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチなどのプライベートコーチング」に携わり、これまでに1000人の話し方を変えてきた岡本純子氏。
たった2時間のコーチングで、「棒読み・棒立ち」のエグゼクティブを、会場を「総立ち」にさせるほどの堂々とした話し手に変える「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれ、好評を博している。
その岡本氏が、全メソッドを初公開した『
世界最高の話し方:1000人以上の社長・企業幹部の話し方を変えた!「伝説の家庭教師」が教える門外不出の50のルール』は発売後、たちまち9万部を突破するベストセラーになっている。コミュニケーション戦略研究家でもある岡本氏が「やる気が爆上がりする世界最高の叱り方」について解説する。
現代人は「正しく叱る力」が著しく低下している
人を育成するためには、「褒める」ばかりではなく、きちんと「叱り」、「間違いを正してもらう」ことも必要です。しかし、現代人の「正しく叱る力」は著しく低下しているようにも感じます。
口を開けば、「うざい」「〇〇ハラ」などと責められかねないとおびえ、「コミュレス」化する上司。地域や祖父母のサポートなどない子育て環境で、ついついイライラを子どもにぶつけ、怒ってしまう親……。
それもこれも、日本には「正しく叱る技術」が確立・普及していないことも一因かもしれません。
日本人は「なんとなく」「周りがやっているように」「その場の気分で」叱りがちですが、欧米では、コミュニケーションは「科学」で、多くの学者が研究し、その「解」を示している「学問」であり、一生を通じて学び続けるものです。日本では、コミュニケーションがまだまだ「前例」を通して学ぶ「慣習」でしかないのとは対照的です。
今回は、世界のエリートが実践する「世界最高の叱り方」について解説していきましょう。
2/5