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2021.01.20

ファッション

この2つが同じ“フィルパワー”!? 知らなきゃ損するダウンの基礎知識

「ザ・ベストダウン 2020」とは……
前編では、意外に知られていないダウンの原料、ヴァージンダウンとリサイクルダウンの違いについて解説した。
今回は、誤解されがちな「フィルパワー」の意味やダウンの洗濯事情について、ザ・ノース・フェイスでテクニカルウェア部門の企画を担当している山下浩平さんにうかがった。

「フィルパワー」って何?

とにかく耳にする「フィルパワー」という言葉。これは「数値が高いほどボリュームがあって温かい」と思っている人が多いかもしれない。
「確かにフィルパワーをひとつの目安として捉えている方が多いですね。でも、高ければ高いほどボリュームがあって温かいという考えは間違っています」と山下さん。
「フィルパワーは、30gのダウンを円状の2.54cm立方の筒に入れて、どれだけ膨らむのかを測った数値になります。つまり、膨らめば膨らむほどフィルパワーが高いということ。仮に600フィルパワーなら、30gの羽毛が600立方インチの体積に膨らんだということ。同じ30gでも、より大きく膨らみ、より小さくなるものが、良質なダウンとされています」。
つまり、ダウンの品質には関係するが、温かさには直結していないってコト。

「例えば、このふたつのダウン(上の写真)が同じフィルパワーだったりするわけです。グラム数や封入しているダウン量によって変わるので、分厚い=フィルパワーが高い、というのは間違いで、先ほど言った30gでどれだけ膨らむかなので、2つとも1000フィルパワーだけど、一方はダウン量を30gしか使ってない場合もあるわけです」。
では、温かさの違いはどこにあるのだろうか。
「ダウンはどれだけ膨らむかで温かさが変わります。体を覆うダウンがありますよね。このダウンの層がどれだけ空気を含めるかが重要で、その空気の層により、体と外気との距離があればあるほど温かいです」。
ザ・ノース・フェイスを代表するヌプシジャケット。全体的に丸みを帯びた、ダウンの膨らみが象徴的なデザインで、この膨らみを表現することに重きを置いて作られた。3万4560円/ザ・ノース・フェイス(ゴールドウイン 0120-307-560)※すでに完売
フィルパワーについては理解できたが、そもそも原料による違いについてはどうだろう。
「グースダウンは非常に柔らかくて、小さくなるし、よく膨らむんですが、その反面潰れやすくなります。それに比べてダックダウンは張りがあってしっかり膨らみますが、あまり小さくなりません。
例えば、山に行く場合、ダウンジャケットはできるだけコンパクトにしてザックに入れていきたいですよね。そういう意味では、小さくできて、使うときにすごく膨らんでくれるグースダウンが適していると言えます。


なるほど。その逆もしかり、と。
「はい。これが街の場合、そんなにダウンを小さくして持ち運ぶケースはないので、ダックダウンでしっかり膨らませてあげるようにしています」。
では、ダックダウンやグースダウン、その他いろんなダウンがあるなかで、何が“良いダウン”かを区別にするにはどうしたらいいの?
「ダウンで区別するというよりは、製品で区別したほうがいいですね。自分の用途に合ってるかどうかがすごく重要なので。これは他ブランドにも言えることです。
どの製品も目的があって作られていると思うので、使われているダウンがグースかダックかは、お店のスタッフに聞いてみるのもひとつの手ですね」。


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