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辞めた人の愚痴を在籍者に言うことなかれ

ただ、会社を辞めることを悪く言う上司のことを若者たちは冷めた目で見ています。辞めた人への愚痴は、まだ在籍している人に言うので、問題ないと思っていたら大間違いです。
彼らは「明日は我が身」と思って退職者のことを見ているので、上司の言う退職者への愚痴は、自分に向けてのものと考えます。「あいつは能力が足りなかった」「仕事のスタンスがなっていなかった」「そもそも社風に合わなかった」などと言えば、自分もいつかそんな風に思われるのかと気持ちが萎えてきます。
しかも、会社自体への問題には言及しないのであれば、「他責な上司」というレッテルを貼られてしまうことでしょう。
 

若者も辞めるが、会社も人を切る

そもそも、過去の時代に、途中で会社を辞めることが良く思われていなかったのは、そういう「心理的契約」を結べていたからです。「会社は一生、君のことを面倒みるから、その代わり、会社のために粉骨砕身、頑張って貢献してくれたまえ」というようなものです。
しかし、バブル崩壊以降、数十年の間でのリストラなどのさまざまな出来事で、そんな「心理的契約」は嘘だということがバレてしまっています。いざとなれば、会社に切られてしまうかもしれないのに、個人が辞める、言い換えれば会社を切ることはなぜダメなのでしょうか。
「お互い様じゃないか」と辞める若者が自分を正当化するのは当たり前です。


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