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■BMW「M40d」


現在日本で唯一のハイパフォーマンス・ディーゼル

BMWには近年、ハイパフォーマンスモデルである「Mパフォーマンスモデル」が設定されている。
サーキット走行も視野にBMW M社(Mはモータースポーツの略)がチューニングを施したのが「Mモデル」で、同じくM社が手掛けるものの「サーキットまでは走らない」ユーザーに向けた高性能モデルが「Mパフォーマンスモデル」となる。
ちなみにBMW各車に必ずといっていいほど設定されている「Mスポーツ」とは、M社が開発した各種パーツを装着したモデルを指す。
「X3」のMパフォーマンスモデルとして発売されているのが、3L直列6気筒ディーゼルツインターボの「M40d」だ。
最高出力は326ps、最大トルクは680N・m。0-100km/hは4.9秒と、スポーツカーなみのスペック。

かつて“シルキーシックス”と呼ばれるBMW製の直列6気筒は、ディーゼルでも滑らかに、スムーズに吹き上がる。
さらに2020年11月にはマイルドハイブリッド化されることが発表された(納車は2021年前半)。スタータージェネレーターが備わることで、発進や加速スピードはさらに増しそうだ。
もちろんM社が手を加えるのはエンジンだけではない。コーナリング時の左右輪の回転数の差を解消するディファレンシャルギアは、M社によって緻密なコントロールが可能となり、路面に着実にパワーを伝える。

その結果「X3」をより速く、より曲がりやすくしている。またそうした動きを受け止めるサスペンションもM社製のものが備わる。
キャンプやアウトドアスポーツにガンガン出かけられるのはもちろん、その道中のドライブさえ楽しくしてくれるハイパフォーマンスなディーゼルSUV。日本で唯一乗れるモデルだけに、世の中の電動化が進む前に乗っておきたい。
「ラスト・オブ・ディーゼルSUV」とは……
低燃費なうえに、ガソリンより力強い走りが特徴のディーゼル車。世界で人気を誇るものの、電気自動車時代が本格幕開けした今は潮目が変わりつつある。魅力的なディーゼルモデルに乗るラストチャンス、改めてその魅力にフォーカス。上に戻る
籠島康弘=文


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