一緒に楽しめるスポーツを通じて「あーだこーだ」語り合う喜び
ランニングを始めて良かったのは「ランナー同士で通じ合える共通言語ができた」ことだそう。
「無趣味だったので、趣味といえるものができたことで生活に張りが出てきました。ランニングって、上手い下手があまり関係なく楽しめる懐の深さがありますよね。
野球であれば初心者はフライもろくに取れなかったりするから、レベルに差がある経験者とはお互いに楽しくプレーするのは難しいんです。チームスポーツ、球技には少なからずその側面があると思うんですが、ランニングはいろんなレベルの人が一緒に楽しめます。
同じコースを一緒に走るのだとしても、上級者だって5kmは同じ5kmで、ゆっくり走ったって十分楽しめるじゃないですか。で、走ったあとは『あのコースがどうだった』とか、『今度あのシューズを試してみたい』だとか、ランナー同士ならわかる共通言語で盛り上がれます」。
走って、汗を流して、飲む。その輪に入れるのは最高の悦びなのだ。
「自分のようなにわかランナーが長く続けていくコツですか?『マイルールを決めること』でしょうか。
僕の場合は『体調が悪いとき以外は、走り始めたら必ず5kmは走る』と決めています。それが良いプレッシャーになると言いますか、このマイルールをクリアしていくことで張り合いが出て、モチベーションにも繋がっています。
コロナが落ち着いたらレースにも出てみたいですね。まずは10kmレースに、そして次はハーフマラソンでしょうか。2021年には何かしら走りたい!」。
「それにしてもまさか走るようになるなんて、自分でもびっくりでした」と宮林さん。親戚にランナーがいて、何でランニングなんかするのと話していたくらいなのに。今は普通の服には以前ほど興味がわかず、ランニング系のアイテムにばかり目が行ってしまうとのこと。
後編では、この一年で掘って、出合った「新しい趣味」のランニングギアをご紹介しよう。
RUNNER’S FILE 25 氏名:宮林誠之 年齢:44歳(1976年生まれ) 仕事:林五 CMO 走る頻度:週5日程度、30~60分ほど 記録:レースへの参加はとくになし |
連載「Running Up-Date」一覧へ「Running Up-Date」ランニングブームもひと昔まえ。体づくりのためと漫然と続けているランニングをアップデートすべく、ワンランク上のスタイルを持つ “人”と“モノ”をご紹介。街ランからロードレース、トレイルランまで、走ることは日常でできる冒険だ。
上に戻る 礒村真介(100miler)=取材・文 小澤達也=写真