OCEANS

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大学では、派遣事務、コールセンター、コンビニ、居酒屋とさまざまなアルバイトを体験する。
「コンビニはファミマ、ローソン、セブン、全部やりました。飽きっぽいんですかね(笑)。居酒屋が大変で、入ったばっかなのに『トレイにジョッキを10個乗せて運べ』っていわれたんです。『無理』と思ってすぐに辞めました」。
なお、小6の終わりから通い始めたダンススクールが、結果的に人生を変える。中学高校とダンスを続け、進学した大学に馴染めなかったので、他大学のダンスサークルに入った。
大学3年生のときに出場したダンスコンテストでの1枚。
「大学を卒業したら普通に就職するはずが、サークルの後輩とかに教えるようになると、ダンスのほうが楽しいなと思って。今はこのお店で働きながら、地元と都内でインストラクターとして教えています」。
飽きっぽいはずの渚央さんだが、この店は1年以上続いている。
「自由なところがよくて。髪色は自由だし、ピアスもOK。自由で楽しい職場です。あと、面白キャラの料理長がメニューの中から作ってくれる賄いがめっちゃ美味しい。私は『ポークジンジャー』ばっかり食べています」。
フルーツを使った秘伝のタレが決め手。
激賞された料理長にもご登場いただこう。
「めっちゃ美味しい賄い」を作る料理長の小野田正隆さんと。
「渚央のいいところ? 挙げたらキリがないよね。かわいいし、愛嬌があるし。僕らが接客してもサバサバした対応のお客さんも、この子が行くと急にニコニコします(笑)」。
そうこうするうちにラストオーダーの時刻が過ぎ、お客さんが帰って行く。
朝5時までこの空間にいられる日を望みます。
棚には絵本やフリーペーパーなど。
記事が公開される4時間後には正月。というわけで、渚央さん、書き初めをお願いします。テーマは来年の抱負だ。
「えっ、小学生以来かも。私、字がめっちゃ下手なんですよ」と半泣きで書いてくれたのが下の漢字。
来年も「踊」ります!
いいじゃないですか!
「ダンスの魅力ですか? 音楽に合わせて踊るから、振りがうまくハマったときとか楽しい。あと、人に教えるようになってわかったのは、自分で踊るのとはまったく違うということ。なかなか伝わるように説明できなくて、そこもダンスの奥深さかもしれません」。
「ここに貼っとこうか」と小野田さん。
渚央さんに人生の何割ぐらいをダンスが占めているかを聞いてみた。答えは「半分ぐらい」。予想を超えてきた。これからも応援しています。
“夜カフェ”の元祖と呼ばれた「宇田川カフェ」の系列店でした。
最後の最後に、読者へのメッセージをお願いしますね。
踊るような文字は決して“下手”ではない。
 
【取材協力】
桜丘カフェ
住所:東京都渋谷区桜丘町23-3篠田ビル1F‎
電話番号:03-5728-3242
www.udagawacafe.com/sakuragaoka/
「看板娘という名の愉悦」Vol.133
好きな酒を置いている。食事がことごとく美味しい。雰囲気が良くて落ち着く。行きつけの飲み屋を決める理由はさまざま。しかし、なかには店で働く「看板娘」目当てに通い詰めるパターンもある。もともと、当連載は酒を通して人を探求するドキュメンタリー。店主のセンスも色濃く反映される「看板娘」は、探求対象としてピッタリかもしれない。
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石原たきび=取材・文

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