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「W123」だけは、娘に譲るまで手元に置いておく

「アルファード」に乗って2年目が終わろうとしている頃、つまり次の車購入時期にさしかかったとき、やっぱり初心に返るべきじゃないか、そう思っていた矢先、たまたま親からトヨタ「ライトエース」を譲ってもらえることになった。

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「だったらライトエースを仕事用にして、もう1台、自分の好きな車を買おうと」小学生時代から憧れだった「W123」を探した。

ネットで「W123」の2ドアモデルを見つけたが、その店に置いてある4ドアも気になる。そこで、いつも車を購入する際にお世話になっている車店に相談したところ、見に行ってくれるという。
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その報告は「4ドアのほうが断然コンディションがいい」というものだった。

仕事で使う際は、後席にハンガーラックを付けて現場へ。


1982年式。ウィローグリーンという薄い緑色のボディも、実際に見てみればパソコンの画面で見たときより美しい。「W123にありがちな色じゃないところが刺さりました」。

こうして現在の愛車、ウィローグリーンの「W123」を手に入れた。それが2019年7月のこと。

今度は仕事用の「ライトエース」があるから、さほど走行距離も伸びないと思いきや、1年半で約3万kmとやや多め。「ライトエースだと仕事の気分が上がんないんで」結局「W123」に乗って仕事へ行ってしまうことが多いのだという。

来年の7月には買い換えのサイクルである2年目がやってくるが、「W123」から何かに乗り換えるつもりはまったくないそうだ。

「これだけは、いつか娘に乗ってほしい車です。だからそれまでは絶対に手放せません」。とはいえ、長女はまだ小学生、次女は保育園にも通っていない。

つまり、中村さんが手放すのはまだまだ先の話だが「時代を超えて今も愛されている古くて格好いいものって、この先時間が経っても、タイムレスな贈り物にもなると思うんですよ」。

これまでの車とは違う付き合いを決めた「W123」。ヘッドライトを北米仕様の丸目に変えてみたいそう。


多くの車は、登場して年を経る度に、どんどんその魅力が薄れていく。

ところが中には何年経っても人々を魅了する輝きを放つ車もある。40年近くも前の「W123」も、まさにそんな一台だ。

最後に「娘に残したい」という彼に、意地悪な質問をしてみた。「いつか娘さんがW123をもらってくれて、結婚して、彼女のダンナさんがW123に乗りたいといったら?」。中村さんは「それは嫌です!」と笑って即答した。

鳥居健次郎=写真 籠島康弘=取材・文

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