“みんなと同じ”では満足できない自分は、素直じゃないのかも。でも、乗る人の代弁者である車は、人と違う個性を主張したい。
だからといって、機能を犠牲にしたり、誰にも理解されないようなトガったものが欲しいわけでもない。
そんなワガママをかなえてくれる車がある。「ルノー ルーテシア」だ。
ヨーロッパでいちばん愛されているコンパクトカーながら、フレンチブランドらしい独特のデザインセンスは、わかる人にはわかる“素直じゃない”こだわりを体現している。
「ルノー ルーテシア」の詳細はこちらフランスのエスプリを、日本で味わう価値
例えば映画。娯楽のハリウッドに対して、フランス映画は“芸術”と言われる。日本中を湧かせるほどの興行成績は期待できないけれど、フランス映画には、生き方とか愛とかを考えさせられることが多い。
それって、いわゆる“エスプリ”が効いているからで、だからフランス映画は“芸術”と呼ばれるのだろう。
フランス車もしかりだ。
2020年10月に登場した5代目「ルノー ルーテシア」。日本ではあまり知られていないが、ヨーロッパの全長4m前後の車種、いわゆるBセグメントの中で1位、全車種の中でも2位の販売台数を記録した4代目の後継モデルだ。
そんなベストセラーである「ルノー ルーテシア」に掲げられたテーマは「LOVE」。
「LOVE」がテーマなんて、気恥ずかしい? いやいや、いくつになっても愛を感じるなんてステキじゃないか。しかもルノーがデザインした「LOVE」は、これ見よがしでデコラティブなそれではなく、押し付けがましさは皆無なのだ。
フランス人が得意とする“美しい年の重ね方”みたいに、あくまでも日々の生活の中でスタイルや個性が滲み出るデザイン。
曲線のみで構成されていた4代目の官能的なフォルムを受け継ぎながら、新たに直線を効果的に採り入れることで、逞しさを手に入れている。
プレスラインが入って引き締まったボンネットに、フロントバンパー両端にエアディフレクターを備えたワイド&ローなフロントマスクは、デザインにどっしりとした安定感を与える。
サイドの流れるようなフォルムは官能的。
LEDヘッドライトはルノーの車であることを主張する「Cシェイプ」デザインとなり、人の目を思わせる光体と、まつ毛のような立体的なストライプが力強くこちらを見つめる。
そして運転席に座れば、インテリアの質感に心を動かされる。
ダッシュボードとドア内側のパネル、そしてセンターコンソールはなめらかなソフトパッドで覆われており、メーター類は液晶ディスプレイに。さらにダッシュボードの中央にスマホと連動するタッチパネル式ディスプレイが備わる。
スイッチの類いは空調系の3つのリング程度で、凹凸の少ないシンプルなつくりだ。
運転席に座った際にそれらを眺めると、操作性を向上させるための機能的デザインなのだとすぐに気が付く。
エクステリアもインテリアも、無駄を削ぎ落としたストイックなデザイン。そこに込めた乗る人への想いやりこそ、「ルノー ルーテシア」の“LOVE”なのだ。
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