「年末年始はワイン三昧で」とは……新年を迎えるお祝いの一杯、または聖夜を祝う一杯は、やはりシャンパンしかないだろう。
シャンパンは、注いだときにはぜる泡の音が「天使の拍手」と称され、下から上へと途切れることなく続く泡には「運気や幸せが絶えることなく続く」と意味付けられている。
こんなご時世だからこそ、年末年始は2021年の幸福を願い、シャンパンでお祝いしたいものだ。
そこで見つけたのが、世界各国のワインから、ワインに合うつまみやチーズ、ワイングッズまでを取り揃える、恵比寿のガーデンプレイス内にある「WINE MARKET PARTY」のシャンパーニュ3本セットだ。
「誰もが選ぶ王道のシャンパーニュではなく、ちょっとこだわったセレクトになっています。シャンパーニュの楽しさが分かってきたという人にも、ぜひ楽しんでいただきたい3本です」(店長の沼田英之さん ※以下すべて)。
1本目は1869年創業の大手シャンパーニュメゾンから。エアラインのファーストクラスに採用されるなど、世界的に信頼度の高い造り手だ。
「花や柑橘系の繊細な香りと、力強くも繊細な泡立ちが特徴です。しっかりとコクのある味わいなので、アペリティフだけでなく、食中酒としても楽しんでいただけますよ」。(沼田さん)
自然派シャンパーニュの代名詞と言われるのが「ドラピエ」。
1808年にぶどう栽培を開始し、8世代も続く家族経営のメゾンで、ピノ・ノワールのスペシャリストとしてフランス国内でも圧倒的な人気を誇っている。
「1989年からは農薬を一切使用しない有機農法にシフトしています。なかでもこのシャンパーニュは純粋さを求める人のために作られたもので、メゾンのスピリッツを感じられる1本です」。
繊細な泡立ち、ふくよかな果実味とエレガントなアロマ、そして長い余韻……とまさに幸せに浸れること間違いなしだ。
「自然派ワインの父と呼ばれる故マルセル・ラピエールや甥のパカレも愛飲しているシャンパーニュなんですよ」。
しっかりと冷やして食前に飲むのももちろん良いが、少し温度を上げると旨味が際立つので、食事と合わせるのもおすすめだ。
「3000円台前半で、平均樹齢40年の自家栽培のぶどうのみで醸造するという、徹底的なこだわりを見せる造り手です。醸造所と畑が借り物なので、小規模自家栽培・醸造メーカーを表すレコルタンは名乗れませんが、とても安定したシャンパーニュを作っています」。
しっかりとした骨格を感じながらも、丸みのあるやわらかな味わいは、白身の肉やハード系のチーズとも好相性。乾杯の1杯だけでなく、食事の最後まで1本で通すこともできる。
「ちょっと突っ込んだチョイスだけに、シャンパーニュの新たな魅力を発見できると思います」。
聖夜の乾杯には間に合わずとも、年末年始はこだわりのシャンパーニュとともに迎えてみてはいかがだろう。
「年末年始はワイン三昧で」とは……今年も1年間お疲れ様です。年末年始は英気を養いたいけど、今年はお出掛けもちょっと難しそう。ならばせめて美酒に酔おう! 味よし、コスパよし。オーシャンズ厳選のワインセットをどうぞ。
上に戻る 林田順子=取材・文