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名物刑事が愛用するレクタンギュラーウォッチ

安藤 何本も確認されている杉下右京の愛用時計の中で、おそらく最も有名なのはフレデリック・コンスタントのカレでしょう。これは「右京の腕時計」の回でも明らかになります。
広田 へえー。レクタンギュラー(=角形時計)なんですね。
こちらは現在発売中のフレデリック・コンスタント「クラシック カレ オートマチック ハートビート」各日本限定150本モデル。縦38.7×横30.7mm、自動巻き。[左]SSケース、19万5000円、[右]SS(ローズゴールドプレート)ケース。22万5000円/ともにフレデリック・コンスタント 0570-03-1988
安藤 そうなんですよ。もちろんドラマの中では丸形の時計もしているんですが、杉下右京の愛用時計=角形時計というイメージが強い。
広田 なるほど。安藤さんの話を聞く限り、杉下右京という男は、かなりのひねくれ者で、個性的。しかし、圧倒的なインテリジェンスがある。そうしたキャラクターを時計にも投影させている。
安藤 まさにその通りです。彼の愛用時計としてジラール・ペルゴのヴィンテージ1945が登場する「season13」の第1話もぜひ押さえておきたい回です。フレデリック・コンスタントのカレとこの時計のイメージが強く、僕にとって杉下右京はレクタンギュラーウォッチなんです。
広田 なるほど。角形時計は知性を演出する、それを物語る事例のひとつというわけですね。
こちらは現在発売中のジラール・ペルゴ「ヴィンテージ 1945 XXL ラージデイト&ムーンフェイズ」。SSケース、縦36.1×横35.25mm、自動巻き。184万円/ジラール・ペルゴ(ソーウインド ジャパン 03-5211-1791)
安藤 おそらく、カルティエのタンクがそうしたイメージを作り上げたのではないかと思います。実際、右京さんは最新シリーズでは“真打ち”のカルティエを着用しています。
ただ市場には角形時計は絶対数として多くはありません。つまり、それを選ぼうと思ったときに選択肢としても少ない。だからこそ、カレが根強く売れ続けているのだと納得できます。


4/5

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