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海洋療法の第一人者が語る、アーシングの有用性

このアーシングのベストな時間帯と場所というのが朝の海岸なのだ。話を伺ったのは、日本における海洋療法の第一人者でもある琉球大学教授、荒川雅志先生。長年海が持つ癒やしの力を研究してきた人物だ。
「海が人体に良い影響を及ぼすことは、人類文明の黎明期から経験知として知られていました。古代ギリシャの医学の祖・ヒポクラテスも海を治療に使っていましたし、日本の海水浴ももとは潮湯治と呼ばれる民間療法でした。
現代でも海洋療法はタラソセラピーと呼ばれ、先進国のフランスでは一部保険適用されるなど現代西洋医学との融合も図られています。ちなみに世界の5大長寿地域を調べると、そのうちの4地域が海に面していることがわかりました」。
海水の成分は母体の羊水に近いといわれ、海水に浸かることで、人間の記憶が生命誕生の起源に遡るという説も。一年中海に入るサーファーたちが「海に入ると気分がすっきりしてリラックスできる」と口を揃えるのは、これが理由かもしれない。
「私はダイビングが趣味なんですが、魚を観るよりも、海中の浮遊感や無重力感を感じることのほうが好きです。宇宙空間のような中性浮力を体全体で感じていると、心が安らぐだけでなく、自分の眠っていた感覚が目覚めるような気がするんです」。


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