「ダイエットのモチベアップ術」とは……「痩せよう!」。そう決意してダイエットを始めたにもかかわらず、モリモリ食欲がわいて、失敗に終わる……。そんな苦い挫折を味わったオーシャンズ世代は少なくないのでは?
これまで10万人以上の肥満治療を行ってきた医師・工藤孝文先生は、その原因を“デブ味覚”にあると指摘する。
そもそもデブ味覚ってナンですか!?
話を聞いたのはこの人!
高カロリー食品だけを求めるデブ味覚
「デブ味覚とは脂っこい料理や甘辛い味付け、糖質の摂り過ぎなど、偏った食生活によって“味覚が狂った状態”です。このままダイエットを始めても、ヘルシーな食事に慣れることができず、どんどんストレスが溜まり、その結果、爆食いに走って失敗……というパターンに陥ります」。
なんとも恐ろしい事実……。工藤先生によると下記のチェックリストのうち、ひとつでも当てはまったらデブ味覚の可能性が高いという。
□ コンビニ弁当やスーパーの総菜が美味しい
□ お腹が空かなくても時間になったら食べる
□ 肉はヒレよりロースが好きだ
□ 焼き鳥は塩よりタレ派
□ こってりした味が大好き
□ スイーツは別腹
□ 添付のタレやドレッシングは使い切る
□ ソース、ケチャップは必ずつける
□ 外食が週5回以上だ
「食べ物の味は舌の味蕾(みらい)という細胞によって感知されますが、濃い味付けのものばかり好んで食べていると、この感覚が鈍くなってしまいます。すると、よりギトギトな味付けや激甘スイーツといった高カロリーの食べ物ばかりを求める“デブ味覚”になってしまうんです」。
つまり、デブ味覚は太りやすい食べ物だけを美味しいと感じ、欲してしまうのだ。当然、ダイエットメニューでは味も量も満足することができず、挫折してしまうのは目に見えている。
デブ味覚には脳の働きとも深い関わりがあるという。
「高脂肪食や糖質を摂取すると、脳から快楽に関係する神経伝達物質・ドーパミンが分泌されます。そのため、こってり味や甘い味は、自分を幸せにしてくれる食べ物だと脳が誤った学習をしてしまうんです。
ドーパミンが厄介なのは、食べ物を想像するだけで作られてしまう点。例えば、『コンビニの新作スイーツが食べたい』と思っただけで、ドーパミンが作られ、脳からの食べたい欲求がどんどん強くなっていくんです」。
ダイエット期間中のヘルシー食では満足できない理由もこの点にある。ドレッシング抜きサラダやこんにゃくを使った麺料理といった薄味の低カロリーメニューでは、舌も脳も満足することができず、ストレスは溜まっていく一方。遅かれ早かれ暴飲暴食に走ってしまうのだ。
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