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2020.11.23

ファッション

スペックとデザインの融合。頼れるダウンの代名詞的4モデル

ダウンとは機能とデザインを楽しむアウターだ。
世界中のあらゆる過酷なフィールドを想定した圧倒的スペック。それらをシンプルにまとめる機能美的デザイン。知れば知るほど欲しくなる、奥深きダウンの話をお届けしよう。
 

南極からホッキョクまで。極寒のフィールドに想いを馳せて

圧倒的スペック×機能美的デザイン。これぞ王道!奥深きダウンの世界
12万8000円/カナダグース 03-6758-1789
CANADA GOOSE カナダグース
幾分オーバースペックと捉えられるほどの機能とシンプルなルックスを併せ持つカナダグースのダウンジャケットは、アーバンアウトドアの代名詞的存在だろう。とはいえ代表作の「エクスペディションパーカ」が南極のマックマード調査ステーションに滞在する研究者たちのニーズに由来したように、あくまでその軸足は極寒のフィールドにあり。
抜群の保温性はもちろん、強風から顔を守るワイヤー入りのコヨーテファー、裏地をフリースで仕立てたチンガード、携帯に便利なショルダーストラップなど“生き抜くため”の知恵が各所にちりばめられている。
改めて同作を見てみると、ご存じ「アークティックテック」製のシェルの鮮やかな発色とともに、右肩のワッペンに目が留まる。ホッキョクグマが記されたそれは、「ポーラーベア インターナショナル」への支援の証し。稀少な野生動物の保護、ひいては地球環境を守るために活動するブランドのアイデンティティの表れだ。
人もクマも等しく、厳しい環境で生き抜かなくてはならない。しかし、人にこそできる環境への配慮がある。そんなことを、街にいながらも感じさせる服なのだ。
 

テクノロジーへの飽くなき挑戦には、プライスレスな価値がある

12万円/ストーンアイランド 03-5860-8360
STONE ISLAND ストーンアイランド
誤解を恐れずに言えば、ストーンアイランドは少々値が張るブランドである。しかし、創業者マッシモ・オスティの情熱が脈々と受け継がれたアウターは、いわば芸術であり研究成果。その価値を鑑みれば、いたって適正と判断されるべきだろう。
ウルトラハンマード仕上げのナイロンレップス生地を使うフード付きダウンジャケット。表地の特徴を大雑把に説明しただけで、魅惑のフレーズが並ぶ。
表面を叩くことで生地が圧縮され、耐久性が向上。独自の手法でタフネスを獲得した素材は、内側に樹脂加工を施して防風性と防水性を備え、さらに特殊な物質を配合した染色によって撥水性まで網羅する。特殊加工を施した羽毛を使用することで縫製後にダウンごと染色することが可能に。
これにより前述の優れた機能性を一寸の隙なく発揮し、ステッチまで染まった統一感のある美しい色を堪能できる。
細かいディテールに目を移しても興奮は冷めやらない。フードはフチにドローストリングが、上部に面ファスナーを使用したストラップが付属する。袖口はリブ編み。フロントには長いダブルスライダーファスナーが2本備えられ、それぞれふたつのポケットコンパートメントを開閉する。
シンプルに見えて、驚くほど複雑。ダウンは機能とデザインを楽しむアウターだと考えれば、やはりストーンアイランドは避けて通れない。


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