①先鋒 ナイキ「エア ジョーダン4 ブラックキャット」
言わずと知れたバスケットボールの神様、マイケル・ジョーダン。滞空時間の長いジャンプ、類まれな得点能力を備えたレジェンドである。そして、プレーもさることながら、彼の履く一足に山下青年も虜になっていった。
「3つ上に兄貴がいるんですけど、僕が小学校の頃にエア ジョーダン8を買ってきたんですよ。それがすごくカッコ良くて。なんだこれって思いましたね(笑)。
小学校のときに履いていた靴って、ちょっと子供っぽいじゃないですか。だから、靴でこんなにファッション性をクールに表現したものがあるんだなって」。
すぐさまエア ジョーダンシリーズに魅了されたものの、当時から稀少で手が出せず、憧れの存在であり続けた。
しかし、社会人となり、バスケットボールへの情熱は、いつしかダンスへ。そこであることに気付く。
「エア ジョーダンだったら僕は1はもちろん、6、7、11、12も好きでした。だから、若い頃は4にはそこまで興味がなかったんです。でも、ダンスを始めてから4の魅力に目覚めました。どこかファッショナブルで、ボリュームがありながら軽量。しかも、足馴染みが良くてダンスにちょうどいいんです」。
エア ジョーダン4は、ナイキの伝説的デザイナー、ティンカー・ハットフィールド氏のもと、1989年に発表されたシリーズの4作目。シューズの補強、軽量化などを考慮し、目に見える形でメッシュやプラスチック素材を積極的に採用したモデルである。
サイドパネルなどのメッシュはバスケットゴールをイメージしており、シュータン裏には天地を逆にしたマイケル・ジョーダンのピスネーム入りだ。
山下さんが手にしたのは、マイケル・ジョーダンのニックネームから名付けられた“ブラック キャット”。オールブラックに身を包んだその姿には、ラグジュアリーさすら感じさせる。
「4はカラーバリエーションも豊富ですし、ボリューム感がファッションにも合うんですよね。これは今年復刻したモデルですが、日本では定価で買うのが難しい状況。
でも、ちょうどラスベガスへ行く機会があり、あらゆるスニーカーショップをまわりまくって3足手に入れちゃいました(笑)」。
4/5