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前向きな「副業」をするためには

副業を単なる給与の埋め合わせのために仕方なくするのではなく、もっと前向きにできるようになるためには、要は「副業」が「本業」での成果や能力開発、ひいては報酬アップに寄与するものにならなくてはなりません。
ですから、上司として部下に本当に副業を勧めるのであれば、この観点からアドバイスをすべきです。より具体的に「こんな副業をしたら今の仕事にこう役立つよ」「こんな能力が身につくよ」「こんなネットワークを得ることができるよ」というようなことです。
副業で稼ぐことを目的とせず、副業によって本業での成果や能力がアップすることを支援してあげるのです。
 

まず自分から副業してみてはいかがでしょうか

実際、自社では経験できないことを他社で教育出向というような形で経験させるような人事制度がある会社もあります。以前いたリクルートではディズニーやブックオフなどに、ブランディングや物流を経験しに出向した人もいました。ですから副業でしか学べないことも実際あるはずです。
ただ、難しいのはその「自社でできない仕事経験」がどこにあるか、です。それを知るためには、上司自ら、副業でなくともボランティアでもなんでもいいので、外へ出て、会社外で何かやってみてはどうでしょうか。
育休を取って子育てをする、でもいいかもしれません。そうでもしなければ、副業の価値などわかりはしないでしょう。
 
連載「20代から好かれる上司・嫌われる上司」一覧へ
「20代から好かれる上司・嫌われる上司」とは……
組織と人事の専門家である曽和利光さんが、アラフォー世代の仕事の悩みについて、同世代だからこその“寄り添った指南”をしていく連載シリーズ。好評だった「職場の20代がわからない」の続編となる今回は、20代の等身大の意識を重視しつつ、職場で求められる成果を出させるために何が大切か、「好かれる上司=成果がでる上司」のマネジメントの極意をお伝えいたします。
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組織論と行動科学から見た 人と組織のマネジメントバイアス
『組織論と行動科学から見た 人と組織のマネジメントバイアス』(ソシム)
曽和利光=文
株式会社 人材研究所(Talented People Laboratory Inc.)代表取締役社長
1995年 京都大学教育学部心理学科卒業後、株式会社リクルートに入社し人事部に配属。以後人事コンサルタント、人事部採用グループゼネラルマネジャーなどを経験。その後ライフネット生命保険株式会社、株式会社オープンハウスの人事部門責任者を経て、2011年に同社を設立。組織人事コンサルティング、採用アウトソーシング、人材紹介・ヘッドハンティング、組織開発など、採用を中核に企業全体の組織運営におけるコンサルティング業務を行っている。
石井あかね=イラスト


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