日本文化の中心地に唯一無二のホテルを造る
ここエースホテル京都は、日本を代表する建築家・隈研吾が建築デザインを、長年のパートナーであるコミューンデザインが内装デザインを担当した。東洋と西洋、古さと新しさといった相反する要素がナチュラルに融合した空間だ。
「コンセプトは“イースト・ミーツ・ウエスト”。日本およびアメリカ西海岸のアーティストや職人による作品を、館内のいたるところに取り入れています」。
90歳を超えてなお現役の染色作家、柚木沙弥郎のタペストリー。地元京都「金網つじ」のランプシェード。カリフォルニアのアーティスト、アレキサンダー・コリ・ジラードによるペニータイルの床。
クラフトの温かみとモダンな感性に溢れ、いずれも直感で「いいね!」と思う作品ばかりである。
「1階のギャラリーでは、さまざまな作品を定期的に展示する予定ですので、アートファンはぜひチェックを。
おいしいものに目がない人には2つのレストラン(オステリア「ミスター・モーリスズ・イタリアン」とバー&タコスラウンジ「ピオピコ」)を堪能してほしいし、音楽好きなら部屋でアナログレコードやアコースティックギター(一部客室に設置)を楽しんでほしい。
いろんな人が、いろんな角度からエンジョイできる場所にしたいんです」。
さてアメリカ8都市とロンドンに続いて、アジア圏で初のオープンとなったのがここ京都である。そもそもなぜ日本で、そしてなぜ東京ではなく京都という場所を選んだのだろうか。
「皆さん必ずそのことを聞かれますね(笑)。いくつかの理由があります。創業当初からいつか日本で開業したかったというのがひとつ。京都こそ日本文化の中心地であると考えていたことがひとつ。そして隈研吾さんをはじめとした日本のクリエイターとのお付き合いが深かったというのがひとつ、でしょうか。
文化が溢れる京都という場所で、ラグジュアリーホテルでもなく、ビジネスホテルでもなく、老舗旅館でもない唯一無二の施設を造りたかったのです」。
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