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2020.10.01

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ARの次はIR(接続現実)。チームラボが提示する最新デジタル体験

デジタルアートの先駆けとして世界中から注目を集めるアーティスト集団「チームラボ」が、新たなデジタル技術を生み出した。
その名も「IR(接続現実)」。スマホひとつで肉眼の世界を変えてしまうらしいが、いったいどういうことだ?
チームラボは、2001年に活動を開始したアーティスト集団。プログラマー、エンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家など、さまざまな分野のスペシャリストで構成される。
従来のAR(拡張現実)技術は、目の前の現実世界をモニターを通して映し出し、そこに写真や動画、CGなどのデジタル情報を重ねて表示する技術のこと。近年でいえば『ポケモン GO』が記憶に新しいだろう。
一方、新技術のIR(接続現実)とは、スマホの操作によって、肉眼で見える映像までも変化させることができるのだ。
といっても、この2つの違いにピンと来ない人が多いはず。下の図を見てほしい。

こちらは、IRとARの違いを示した図だ。
ARは、肉眼で見える現実世界(=花と空)をスマホに映し出し、画面上に新たな視覚情報(=キラキラ)が加わる。他方、IRではスマホの画面に視覚情報が追加されるだけでなく、現実世界も変化する。
IRを体験できるミュージアムが福岡にオープン!
IRは、今年7月福岡にオープンしたミュージアム「チームラボフォレスト」で体験可能だ。『捕まえて集める森』という作品では、壁一面に表示される動物をスマホの操作によって、捕獲したり、逃がしたりできる。
まずは、対応のアプリ「Catching and Collecting Forest」をスマホにダウンロード。このアプリのカメラを通して、現実世界の壁に移っている動物に狙いを定めて「観察の矢」をスワイプして投げ込むと、現実世界でもその方向へ「観察の矢」が飛んでいく。
「観察の矢」が動物に命中すると、動物は現実世界の壁から消え、手元のスマホに捕獲できるというわけだ。
鹿に狙いを定めて、「観察の矢」をスワイプして投げ込む。
捕獲した動物は、再び現実世界へ解き放つこともできる。
スマホを片手に捕獲と解放を繰り返すことで、アプリ内の図鑑には、自分だけの動物のコレクションがつくられる。同じ動物でも、捕まえるほど詳しい情報がアップデートされるから、新しい発見があり興味も尽きない。
 
幻想的なアート空間の中を歩き、動物に出会い、スマホを使ってひとつひとつ捕獲する……まさに、大人も童心に戻れる、IRならではの非日常体験だ。
今は限られた場所でしか体験できないが、いずれは街の至るところで現実とデジタルを“接続できる”日が近いかもしれない。そんな未来を想像しながら、作品の世界に浸ってみては?
 
[問い合わせ]
チームラボ
www.teamlab.art/jp/contact/
[施設詳細]
チームラボフォレスト 福岡
住所:福岡県福岡市中央区地行浜2-2-6 BOSS E・ZO FUKUOKA 5階
営業:11:00〜20:00(土・日曜、祝日は10:00〜)
http://forest.teamlab.art

橋本マリア=文


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