まだ見ぬ波に出会うために、夏を追いかけて世界を旅する。
そんなサーファーの夢を現実にした不朽の映画『エンドレスサマー』とともに探る、現代のリアルサーファーの素顔。2人目は……
金尾玲生さん
かなおれお●1992年6月24日生まれ。神奈川県出身。幼い頃から海にふれあい、2015年、23歳でプロ資格を獲得。プロサーファーとして試合や撮影を精力的にこなすとともに、サーフィン&スケートのイベント「ザ・サーフスケーターズ」の運営、アパレルブランド「SOLID」のプロデュース、映画やテレビへの出演など幅広く活躍中。
未知なる波を求めた、極地への旅
金尾さんのライフスタイルは、波と旅とともにある。春に開催されるバリの試合から始まり、夏から秋にかけて日本中を転戦。シーズンオフの冬になれば、ハワイやオーストラリアへ渡りサーフィンの腕を磨く。
サーフィンをするには、やっぱり夏が心地良い。当然ながら、普段は暖かい旅先を選ぶのだが、昨冬、あえて極寒の地を訪れた。
「モロッコからフランス、スペインを経由して、アイスランドに行ってきました。人がやらないようなことをやりたくて」。
仲間とともに1カ月。4カ国を巡る旅程は過酷だったものの、それだけに、特別なものになった。
「氷河が浮かぶ海でのサーフィンという、今回の旅がなければ絶対にやらなかったことができた。一度は見たかったオーロラも見れましたし」。
旅を経て得た気付きは、深くありつつも単純なことだったと話す。
「本当に必要なもの以外はいらない。たとえば洋服だって、結局よく着るものはいつもシンプルで機能的なものばかりですもんね」。
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