看板娘、登場
「ホワイトハウス御用達のワインで、トーストしたオーク樽から移る香りが特徴です」。
完璧な解説をしてくれたのは店長の玲那さん(26歳)。大学卒業後、この店を含む飲食チェーンを運営する企業に就職した。
「最初に配属されたのは銀座にあるワインのお店。お酒に関する知識は全くなかったんですが、上司がテイスティングの相手をしてくれたり、試飲会に連れて行ってくれたりと、親切に教えてもらいました」。
さて、今日は名物だというチーズフォンデュを楽しみにしてきた。
イタリア産の超硬質チーズ、グラナ・パダーノのうえで仕上げるリゾットやパスタも魅力的。しかし、今日の舌はフォンデュだ。「天使のふわふわホワイトチーズフォンデュ(バゲット付き)」(980円)と「野菜の盛り合わせ」(680円)を注文した。
チェダー、クリーム、エメンタルなどの各チーズをブレンドし、エスプーマでムース状にしている。やがて、そのときが来た。まずは、ブロッコリーから。
さて、玲那さんが生まれたのは静岡県沼津市。6歳の頃、お隣の長泉町に両親が購入したマンションに引っ越す。
「自然が多いし、花で有名なクレマチスの丘もあります。子供も住みやすい街ですね」。
玲那さんは三姉妹の長女だ。
中学と高校では吹奏楽部に所属。玲那さんはクラリネット担当だった。
「高校のときは部長でした。前に出るタイプじゃないんですが、顧問の先生と卒業する部長から指名されて。理由? わかりません。真面目で反抗的じゃないから?(笑)」。
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