「アウトドア好き業界人のOFF着事情」とは……ザ・ノース・フェイスのプレス担当、鰐渕 航さんは現職に就いて以降、自然との距離をいっそう縮めている。
ライフワークとしているのは登山とキャンプだ。それぞれ手に取るアイテムのアプローチが異なるのも面白く、それらの着こなしからは、彼本来のパーソナリティが透けて見えるのだった。
まずは登山スタイルを拝見。
街でも山でも活躍する優秀カットソー
いい年になった大人たちにとって、“一見普通に見えて、普通じゃないアイテム”は好都合。派手ではないが、機能性に長けたアイテム、ということだ。鰐渕さんのアイテムチョイスは、まさしく世の大人たちの願望を代弁している。
「トレッキングでは、機能性や素材、動きやすさをとにかく重視します。基本的には、汗ジミや汚れが目立たないようなダークトーンで全身をまとめますね」。
ただそれが、図らずも山着についてまわる野暮ったさをいなした要因にもなっている。しかも、トップスに着たTシャツがこれまたすごい。
写真は昨夏に訪れた北アルプス。燕岳から大天井岳へ向かうさなかに撮影したものだ。40km以上のコースを4日間かけて練り歩くため、テントや水、食料、寝袋といった装備品を背負う。その重さは、なんと25㎏オーバー。それでも涼しい顔でいられるのは、アイスブレイカーのカットソーのおかげでもある。
「肌にいちばん近いウェアであるベースレイヤー選びは、非常に大事です。登山では汗を大量にかきますから、うまく処理しないと汗冷えして、低体温症になりかねないですからね。これはメリノウール素材で、汗の吸収性が高くて、そのうえ速乾性も高い。天然の防臭作用があるのでいつでも快適ですし、街での使用もおすすめです」。
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