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呼吸は姿勢にも密接に関わっています。なぜなら、姿勢は空気圧によっても支えられているため、正しい姿勢をとるには正しい呼吸が必要になるからです。
本来なら、息を吸えばお腹は360度方向に膨らみ、それに合わせて肋骨も動きます。しかし、現実には多くの人は、お腹が前にしか膨らまない、あるいは肩を上下させた呼吸になってしまっています。これは、腰痛やポッコリお腹の原因でもある、反り腰の状態です。腰が反ると体も反り返り、首と頭は前に出た姿勢になります。この姿勢では、息を吸っても肺の上のほうは広がらず、空気圧を得られません。実は、これが猫背の原因でもあります。
下図のように、正しい姿勢は、壁にかかとをつけて立ったとき、左のように頭・背中・お尻が壁にくっつくくらいの位置にきます。背骨のカーブは首・背中・腰の3点です。

一方、右のように猫背の人は、壁から頭が離れてしまったり、正しい姿勢に比べて腰が大きく壁から離れてしまったりします。背骨のカーブは、背中・腰の2点のみ。首は、“スマホ首”と近年話題になっているストレートネックになっています。

呼吸がダメだと「体は弱る」一方

また、背骨は自律神経とも密接につながっています。自律神経の多くは、背骨を通って脳と臓器間の情報を伝えています。反り腰になっていると、交感神経が刺激される形になってしまい、体はつねに緊張モードになります。そうすると、睡眠の質や消化吸収機能、さらには免疫機能の低下など、体がことごとく弱ってしまいます。
呼吸が不適正だと、体への弊害がこれほどまでに出てくるのです。


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