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2020.09.05

あそぶ

商社勤務の100マイラーがコロナ禍で見つけたモチベーションアップ術

running up date
「Running Up-Date」とは……
UTMBというトレイルランニングレースを知っているだろうか。
ヨーロッパアルプス最高峰のモンブラン山塊を周遊して行われる世界最大の超・長距離トレイルランニングレースで、吹田 郁さんは2018年にこの大会を完走した猛者だ。
といってもプロのアスリートではなく、普段は総合商社に勤め、サステナビリティ推進室にてSDGs(エスディージーズ)と呼ばれる持続可能な開発目標やパリ協定など、グローバルな社会変化を念頭に置いた経営の企画に携わっている。競技志向やや強めの、一介の市民ランナーだ。

世界最高峰のウルトラトレイルを完走

「トレイルランニングの魅力は、普段は決して体験できない非現実的な世界を味わえるところ。第一に、走るフィールドからして壮大で非日常的な山道がコースです。ロード・オブ・ザ・リングのような世界を、実際に自分の足で駆け抜けることができます。
それだけでなく、UTMBでは170km、制限時間46時間という超長丁場を通じて体力やメンタル面においても浮き沈みを経験することになるんですよ。そういった経験を全部ひっくるめて、非日常感がスゴい」。
running up date
のっけからパンチの効いた話だが、それまでとくにランニングの経験はなく、学生時代はテニスコートでひたすらボールを追いかけていたという。
それが6年ほど前、学生時代の友人が走っていたUTMBの写真を見て「ロード・オブ・ザ・リングのような世界を走れるなんて!」と、トレイルランニングにのめりこんだ。
「競技としてレースでより良い成績を狙う場はトレイルランニングですが、そのためのトレーニングの過程は一般的なロードランニングが中心になります。
球技は相手とやり合うスポーツですが、ランニングは対自分のスポーツ。走るという動作はシンプルなのですが、いざやってみると奥が深く、自分のことをよく知るきっかけになります。例えば数年前までは自覚のなかった食品アレルギーがあるのですが、レースで肉体を酷使したときにそのアレルギー反応が如実に出たことをきっかけに、意識できるようになりました」。
running up date
UTMBの舞台であるフランス・シャモニーの街から望んだモンブラン(吹田 郁=撮影)。
当面の目標だったUTMBは2018年に完走を果たし、一時期バーンアウトのようになったが、2019年の後半から再び上を目指すための心身が復活。
長距離トレイルレースでより納得感を得られるリザルトを収めるため、まずは「未達成だったフルマラソンのサブ3を達成したい」と、先の冬場はいい感じでトレーニングを積めていたという。
「タラ・レバになりますけど、練習のタイムなどからサブスリーはまず堅いだろうと手ごたえを得ていました。でも、新型コロナウイルス感染症の影響で大会が軒並み中止になってしまって……」。


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