「ミリタリーウォッチ ブートキャンプ」とは……ヴィンテージウォッチの鉱脈を掘り続けていると時折見つかる“お宝”がある。
名だたる有名ブランドが軍に納入したミリタリーウォッチは、安定した資産的価値とともに、高級機に劣らないクオリティが味わえる。
参考までに、“選りすぐりの銘品6本”を紹介してみたいと思う。
1.オメガ イギリス空軍 ファットアロー 6B/542
オメガは多くの軍用時計を手掛けており、一部のレアモデルを除いて出合う機会は意外と多い。そんな中、これは別格。イギリス空軍に納入していた通称“ファットアロー”だ。
このモデルは、軍の規定で夜光塗料がトリチウムに変更した際に、イギリスMOD(国防省)が納品済みの時計をリダイヤルしたという代物だ。
ヴィンテージウォッチの世界では、文字盤の交換、あるいはリダン(書き換え)はマイナス評価になるのが常識だが、この場合は別。
オメガらしいパフォーマンスにも目を見張る。
搭載される“30mmキャリバー”と呼ばれる手巻きムーブメントは、耐久性と精度に優れ、メンテンナスを配慮した簡易的な設計にも定評がある。
このほか、ミッションに不可欠な耐磁性や防塵性を確保する二重蓋構造を採用したケースにも着目したい。
入手が極めて難しいオリジナルダイヤルの“シンアロー”に対して、実勢価格が約3分の1ということも覚えておこう。
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