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“マイボトル”でタイムは落ちる? 試算してみた

ランナーはコース上にある給水器から、水またはスポーツドリンクを自分で補充する。手ぶらでの参加は認められない。
世界初の試みのため、ネット上ではこの発表について、「タイムが落ちるのではないか」「密になるのではないか」と反対意見も多く上がった。だが、少し冷静に考えてみよう。
通常のマラソン大会の場合、紙コップに入っている水の量は半分から7割程度。約100ml~150mlだろう。
マイボトルの場合、まずスタートの段階で、ランナーは手元に400mlの水を持っている。スタートの段階から、給水所2カ所はパスできるぐらいの水を確保しているのだ。
前回の湘南国際マラソンの給水所は13カ所。単純計算すると約3245mに1カ所というイメージだが、対して“マイボトル”の場合の給水所は500カ所以上が設けられる予定だ。こちらは単純計算で約84.3mに1カ所になる。
3km以上先まで水がないと思うと、道中何があるかわからない。だから必死になって給水しようと思うものだ。だが、目視できる距離の84m先に給水所があったら? 誰かが使っているならば、空いている給水所で補充すればいい。そんなふうに思うはずだ。
400mlをどのくらいで消費するかは、個人によって変わる。そう考えれば、1つの給水所に人が殺到することはなくなるだろう。混雑している13カ所の給水所に割り込んで立ち寄るより、タイムが縮まる可能性だってある。自分のタイミングで給水できるのだから、熱中症や脱水の心配もグッと減るだろう。
ちなみに、大会ではマイボトルのほかにマイカップの用意も推奨している。これは水とスポーツドリンク以外の飲み物も用意するためだ。ボトルには水かスポーツドリンク、カップで違う飲み物を飲む、なんて楽しみ方も用意されているのだ。
3/3

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